マクロビーノ
マクロビーノは「マクロビオティック」と「ビーノ」をくっつけた造語です。マクロビオティックでは長すぎることと、狭い枠の見方をする人もいるようなので、もっとシンプルに、楽しく! ちょっとまじめに農業、水産業、林業を考えたいと思って名づけました。マクロには「巨視的」という意味のほか、カメラで撮影する時の「接写」も意味します。ビーノにはワインの意味も!ヽ(^。^)丿
全国で見つけたいいもの、正直で素直な食品、昔ながらの時間をかけた醗酵食品など、いい食や道具、器などをどんどん紹介していきます。
「一物全体」と「身土不二」
この2つが考え方の基本です。
「身土不二」は、からだと土地(環境)は分けて考えるものではなく、同じである、ひとつである!という考え方。四季のある日本では ”近くでとれた旬のもの" が一番! これらを食べていれば身体に良いということ。
例えば夏にできる野菜やフルーツは水分、カリウムを多く含み、身体を上手に冷やし、暑い夏を快適に過ごせるように調整してくれます。
冬に夏が旬のフルーツや、茄子やトマト、キュウリを食べる人も多くいます。たまにならよくても、常食すれば身体は確実に冷えてしまいます。
流通が発達し、熱帯や亜熱帯地方など ”暑い国” のものも安く手に入るようになりました。ですが、産地のものは産地で食べてこそ!なのです。熱帯や亜熱帯地方のものを食べ続ければ、身体はその環境に適応する体質になってしまいます。暑い国の人には大切な身体を冷やす食物も、冬の日本で食べれば、身体をゆるめ、冷やしてしまうのです。
50年ほど前までは ”近くで作られたもの" しかありませんでした。今は、原材料は地球の裏側からやってきたもの、出所不明のもの!? 工場で作られた1年中同じ味というケミカルな処理で調理された食品であふれています。
食品偽装が連続する、こんな今だからこそ、目の前の食べ物がいつどこでどうやってできたのか、何を選ぶかが重要となってきました。買う側の判断なのです。
もうひとつの考え方が「一物全体」です。
野菜には、余分なもの、無駄なものは何ひとつありません。皮には大切なミネラルや食物繊維が多く含まれています。蕪も大根も人参も皮つきで食べられます。葉を捨て、皮をむき、身の部分だけ食べていれば栄養バランスもかたよってしまいます。ゴミも増えます。なによりモッタイナイ!
お米の丸ごとは玄米です。稲を収穫し、脱穀し、もみすりをしただけの玄米は、まけば芽が出てくる生きた米。いつまでも生鮮食品なのです。対して白米は水につけても腐るだけ。白い米は文字通り「粕(かす)」。
部分を重視した栄養学の対局にあるのが「一物全体」といえます。
なにより、皮もむかず料理するのは手間いらず、ごみもでずといいことだらけ! おすすめは山芋、生姜、大根でおろす時は皮ごとすることです。味が濃くて、栄養も豊富。すべりにくくなって安全です。山芋のひげ根はガス火であぶって焼き切るとおろすのがスムーズ。ぜひ一度お試しください。
身体も心もすっきり!ピタリと決まる玄米+ベジ+発酵食品の組み合わせ。日本で暮らす日本人に一番ぴったりくる食事です。これを基本に季節の野菜、好みで、近海で獲れる魚をプラスするのはどうでしょう。
玄米ご飯+ごま塩
海藻たっぷりの味噌汁
梅干し 沢庵