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December 27, 2009
日の丸醸造・まんさくの花蔵見学
12月5日朝。まんさくの花を醸す日の丸醸造さんを蔵見学させていただきました。
社長の佐藤譲治さん。米は全量、自家製米です。吟の精を50%精米したもの。
えんえん働く精米機。大吟醸用の38%まで磨くには70〜75時間かかるそうです。
お米を削ったあとの粉。米の外側から内側にむかって赤糠、白糠2種の3段階に分けられます。3段階で色が少しずつ白くなり、成分もだんだんさっぱり味に。「赤粉」と呼ばれる一番外側は家畜の飼料に。他は専門の業者さんに引き取られ、さまざまな用途に使われるそうです。
早朝から活気づいています。蒸し米作業の真っ最中。
杜氏の高橋良治さん。このお米は山田錦40%磨き、大吟醸まんさくの花用です。蒸しあがった米を手のひらで握って、ひねり餅を作っているところ。
「杜氏の手の味がいっぱいついてるね(笑)」と佐藤社長。
このような状態になりました。こうして蒸し米の様子をチェックするのです。
湯気もうもう。蒸し上がったものから運ばれて行きます。スピードが問われる忙しい作業。
蒸したての山田錦は透き通るように美しい!
酒母室へ。
酒母がいろいろ待機中。泡がぶくぶくと元気いっぱい!
状態によっては冷やしたり、温めたり…。生き物ですから、目が離せません。
酒の味を決める重要な水。
冷たくやわらかで清らかな味でした。雪国の水という感じ。
麹室です。
この部屋は温かくて天国! カメラが曇る唯一の場所。
出来たら寒いところへ。出麹(でこうじ)です。
純白。美しいですね。このまま食べるとほの甘い。いいお酒の素となります。がんばってね!
佐藤さん語録
「まんさくの花の原点は”しっかりした造りの本物の酒を造ること”。しっかりと味のりして熟成して旨くなる酒が永遠の目標です。
日本酒造りの基本は麹菌がしっかりと米の内部に入り込んで育ち、その結果、モロミの過程でしっかり糖分を作り、酵母にそれをしっかり食べさせてアルコールを作ること。
そのためには先ずしっかりした原料処理、いい麹造り、逞しい酵母を育てる酒母造り、適切なモロミ管理が必要となります。 近年バイテク酵母の発達により、比較的容易に華やかな香りを出すことが出来るようになりましたが、まんさく蔵ではあまり酵母に頼らず、ちゃんと米を磨くことで香りを求め、適度の香りと熟成に耐えうる酒を目指したいと考えています」
お酒が眠るサーマルタンク。今季のつくりも楽しみです。
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