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January 10, 2010
小田原市・未来の食卓シンポジウム
先月20日、神奈川県小田原市で「未来の食卓」の上映会。
この映画は学校給食と高齢者の宅配弁当の食材を、すべてオーガニックに変えたフランスの農村・バルジャックを描いたドキュメンタリー。村長さんの行動が痛快!です。
会場となった小田原市民会館小ホールのロビーでは、地元小田原で栽培されたオーガニック野菜や米、パンの販売も。生産者がたくさん参加し、それを求めるお客さんで大にぎわい。小学校の有機農業体験パネル展示などもあり。活発な動きが感じられました。やりますね小田原。
主催はCLCA子どもと生活文化協会、有機栽培を実践する農家グループ、子ども関連の会の関係者という市民力による「未来の食卓 自主上映実行委員会」。
上映は2回あり間に「食で元気な子どもたちを」をテーマにしたシンポジウムが開催。今回、そのパネリストとして参加したのです。パネリストは3名。農林水産省の有機農業モデルタウン事業に選ばれた小田原有機の里づくり協議会メンバーの小田原有機農法研究会代表の石綿敏久さん、小田原市長・加藤憲一さん。
小田原有機の里づくり協議会のあしがら農の会、なんくる農園、ジョイファーム、報徳農場生産組合などの野菜が並びました。志村米店、ポタジェララも出店。生産者と意識の高い市民+行政の連携プレーが素晴らしい。
農家十五代目という石綿さん。有機JAS認定取得のキーウィ、みかん、レモンを栽培し、小学校の学校給食に提供も。また、小学校に米作りの指導も行っています。自分の田んぼより心配でならない(笑)とか。
農薬に頼らない田んぼや畑になるまで、5年間かかるという話をわかりやすい写真で説明してくれました。
左は慣行農法、右側は石綿さんの自然農法の田んぼ。1月雪が降りやんで30分たった状態だそうです。20年もの間、農薬や化学肥料を使わず、レンゲの花や米ぬかをまいた田んぼは地温が高く、外気温が2℃の中、5℃近くも。なので、雪がさっと溶けてしまうとか。雪がつもっている田んぼは3℃だったそうです。
慣行栽培から自然農への転換を、定点写真で見せてもらいました。3年でその差が縮まり、5年立つと、慣行栽培だった田んぼにも青く草がはえ、ミミズが増えて健康的な土になり、地温が上がったのだそうです。こうなったらしめたもの!
農薬を使わない自然栽培を…と口で簡単に言っても、農家さんの負担は金銭的にも心理的にも大きい。数年感はぐっとガマンの子にならねばなりません。途中でかなりの不安に襲われます。ですが、こうして5年立てば、必ず、確実に!土力はよみがえる!と石綿さん。未来が予測できれば、やってみよう!という気になります。石綿さんはそのことを伝えたいのだそうです。
そしてやまよの番。日本で暮らすわれわれが食べるべき主食とは何か…ということをお話しさせていただきました。
ラストの加藤市長。お嬢さんが血液の病を患い、病院から「すべき療法はありません」と宣言が。この事がきっかけとなり。食べ物と民間療法で家庭で治療。抗ガン剤を入れる事なく、今、健やかな高校三年生に。「食は命を変えていく」ことを訴えています。真実の言葉は力強かったです。
「有機農業モデルタウン」をマニフェストにかかげ「無尽蔵プロジェクト」も始動。
小田原ゆかりの二宮尊徳の「すべてのものにはトクがある」意欲を持てば無から有、知恵やエネルギーが無尽蔵に沸いてくることから命名。そのプロジェクトのひとつが「食の小田原」なのだそうです。
「食の小田原」=地域資源を活用することで地域が豊かになり、食の質が良くなり、心豊かに育っていく。「命を大切にする小田原」それには食だ!と。住んでいる人自身がイキイキすれば、医療費もかからず健康的に暮らせる。すべてはつながっている…その循環が必要ということなんですね。もうちょっと素敵な言葉がたくさんでしたが、稚拙なメモですみません。詳しくは加藤さんのHPを。
食と命の関係を大事にする小田原、住みたくなりました(笑)。
シンポジウムの後は懇親会! オーガニック素材を使ったお料理がテーブルに。
「足柄平野の農業をどう守っていくか。みかんや梅を栽培している農家さんの高齢化も問題。平均年齢が65歳。あと5〜10年で難しい状況になる。その逆にお金を払ってでもしたい人がいる。大企業から農業体験の申し込みもある。農地の貸し借り、農法の指導など検討中」と加藤市長。
↑CLCA子どもと生活文化協会・和田重宏さん。いつも素敵な笑顔の人格者! 大ファンです。「学びと農は切り離せない関係」と、昔から教育に取り入れてきました。農に関わることで、食物のありがたみ、生命のすばらしさが実感できる。自然が残る小田原はそれに向いている土地がらなのですね。
小田原の豆鯵の干物。玄米ごはんサラダ。
地元の小麦で焼いたパンに野菜や豆腐のペーストがon。豆腐クリームの苺ケーキ!
以前、お会いした方に偶然会ったり、意識の高い、いろんなジャンルの人たちが大勢集まりました。素晴らしい連携力です。
右から司会の椎野さん、ちひろさん、ベンさん。(右)加藤市長=通称カトケンと呼ばれていました。
CLCA子どもと生活文化協会の和田先生と赤田さん。(右)イケメン石綿さん。畑視察の約束をこの時はたし、7日に訪問してきました。いいお話をたくさんお聞きしたので(6年たっても腐らないキーウィを見た!)、またご報告します〜。勉強になりました!
石綿さんの柑橘果樹園です。
聖地!!
1月7日撮影。レモンの樹がなんとも健康的! 驚いたのはこの寒い時季にこの下草のボリューム! 足もとふかふか。
体が「気持ちいい〜〜っ」と言っているのがわかりました。
ちょうど西日がさし込んで、ありがたい光がキラキラ。気持ちいいレモンとみかんの果樹園でした。
小田原万歳!
いや、ホントに住みたくなりました。住むなら石綿さんちの隣がいいなあ(笑)
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