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February 4, 2010
石綿敏久さんの聖なるレモン畑
1月7日にお邪魔した石綿さんのレモン畑です。石綿さんの畑には、ぜったいいます。精なる何かが! 気持ちいい素敵な気でつつまれているのです。
石綿さんは農家の15代目。山を開墾してみかんを植えたのは今から30年前。
はじめは普通の慣行農法でしたが、20年前に農薬そして肥料を使わない自然栽培に転向しました。
これはみかんの木。「神奈川のみかんは酸味があるのが特徴」
「でも、”このみかん、すっぱいっ” て言われちゃう。甘さだけを追求するなら自然農法じゃなくていい。だから、すっぱいもの作ろうと思ってね、レモンを作りました(笑)。さすがにレモンが酸っぱいと文句を言う人はいない(爆)」
気持ちの良さを感じる能力は人間よりも、昆虫や動物が敏感といいます。石綿さんの畑には、ちょくちょく山からイノシシがやってくる。
「途中にいくらでもみかん畑があるからそっちへ寄ればいいのに(笑)。みんなスルーしてうちの畑に食べにくる。うまいまずいじゃなくて、イノシシは何を食べたらいいか、感じて選んでいると思う」
石綿さんのレモンはマイヤーレモンという種類です。普通のレモンは青く強い酸味がありますが、マイヤーレモンはマイルドな酸味と甘みが特徴。料理やお菓子にぴったり。割ってみると、果汁たっぷり、果肉もしっかり。手にのせた奥の青いのはライムです。
1月だというのに足もとにはハコベをはじめ、爽やかで柔らかな緑色の草でいっぱい。ふかふかしてあったかい〜!
きれいです。石綿さんの畑、まさに聖地!
「いい草ですね〜」と、地面ばかりを見ていたら
石綿さん 「レモンじゃなくて、草かよ(苦笑)」
石綿さん語録
「みかんの評価は外観なんだよ。でも、捨てちゃう皮のために農薬をかけるのは、いやだと思ったんだよ。どうせ捨ててしまうのに、どうして皮がそんなに大事なのかわからない。皮を使うのはレモンの方なのに、外観が悪くてもレモンは文句を言われない。不思議だよ〜」
有機JAS認定のみかんでも外観が重要視されてしまうと嘆く石綿さん。とはいえ、名人ですから外観が悪いといってもきれい。たまにぽちっと黒い、または一部にちょっと堅い部分があるとダメという評価がくだるそう。お日様に当たって風に吹かれて栽培すれば、葉っぱですれたり、枝に当たったりするもんですが。
以前、特上のみかんを作る畑を視察させてもらったことがあります。3重になった特殊袋にみかんを入れ、箱入り娘ならぬ袋入り娘状態で大事に大事に育てられていました。それくらいデリケートに気を使い手間ひまかけて栽培する世界があるのです。どこで誰にどう売るか…みかんに求めるものも違ってくるのでしょう。
最後に石綿さんと聖地でパチリ。
(左から)ポタジェララのちひろさん(天然酵母のパンやさん。石綿さんところで草を摘み、野草の酵素づくりをしています)、そして石綿さん、やまよ。
石綿さんの顔、私より小さい…。
じつは石綿さん、キウイも農薬不使用で無肥料栽培しています。なのに慣行栽培と収穫量が変わらない、しかも腐らない。奇跡のキウイなのです!
つづく
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