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天の戸、森谷杜氏に教わる一品

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1月31日、天の戸さんを訪問。その時、杜氏の森谷康市さんにとっておきの一品を教わりました。

●半径5km以内の米と水!

秋田の酒蔵・浅舞酒造の杜氏、森谷康市さんは、夏は田んぼで米作り、冬は蔵で酒造りに励むことから自身を「夏田冬蔵(なつだふゆぞう)」と名乗ります。

酒の味もさることながら、自ら腕をふるう酒粕料理が評判。

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天の戸さんの仕込み水。

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「美しい稲」と書いて「うましね」と読みます。この「美稲」には玄米を2割しか磨かない、低精白の80%のお酒があります。

天の戸さんが造る日本酒は、醸造用アルコールや糖類を加えない純米酒のみ!

しかも蔵から半径5kmの田んぼの米だけ!

「目で見える、手で触れる米だけで酒造り」が信条。同級生の蔵元、柿﨑秀衛さんに誘われ、蔵入りして30年。自身が農家だけに米はムダにしたくない、そんな思いから80%精米の純米酒に力を注ぎます。 これは1升瓶2000円と安価。味もうまいとあって大人気の1本。

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もやしをふるところを見せていただきました。

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麹をつくる大事な工程です。

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静まりかえった蔵内。

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仕込み途中のもろみタンクをチェックする杜氏。

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モロモロぷくぷく発酵中!

そして”賄い”に潜入!

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酒粕で酒の肴!!

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「酒粕はうまいし、栄養もたっぷり。もっと料理に使ってほしいな。カスじゃもったいないからうちの蔵じゃ”酒香寿”という字を当ててます」。

その”酒香寿”で酒肴が 簡単にできると力説する杜氏。

酒粕と味噌を”1対1”で合わせた漬け床で漬ける酒粕味噌豆腐は、クリームチーズのようにまろやかな食感、味噌がほどよくしみこんでなるほど美味!

IMG_0384漬け込み中

酒粕技はまだまだ!

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↓ いぶりがっこの酒粕あえ。細切りにしたがっこをわさびまたは和辛子を加えた酒粕であえると美味。

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国宝級!

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蔵の賄いはご飯に味噌汁、漬物、デザートの餅まで、酒同様、半径5kmの材料が中心です。

中でも「国宝もの!」と杜氏がいうのは、お母さんが漬けた10年 ものの黒い奈良漬。シャリッとした食感に黒糖のような甘みがじんわり。

「酒粕の甘みだけだから自然でしょ」。瓜がおいしく10年持つ。これぞ酒粕の底力!

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秋田名物ハタハタの麹漬け。麹の甘酸っぱさと魚のうまみが発酵で複雑にからまってたまらない一品!

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「疲れて家戻って、料理がまずかったら悲しくなるべ。昔の人は知恵者だったな。甘酒や麹、酒を使うと複雑な味がからむんだす。焼いても、蒸しても、柔らかくなる、味にふくらみがでる」。

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夏は田んぼ、冬は蔵という人生。

「天候の恩恵を受けたと思えば、その逆もある。ある年うまくいっても次の年は保証がない。神頼みしたくなることばかり。人のできることなんてほんのわずか、だから精一杯やるんだす」

人智を尽くして米を育て、酒を醸し、副産物の酒香寿からうまいおかずと肴を作る。「つかれも吹っ飛ぶおいしい食卓」の源は田んぼにあり。

夏田冬蔵の名の通り、全てのおいしさは夏の田から始まります。季節を経る毎、様々に形と味を変化。時間を重ねてうまさの幅を広げ、深みを増して食卓に。たった5km四方の土地で出来るものだけなのに、その味わいは無限に広い宇宙のごとく。

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天の戸の皆さま、ありがとうございました。

詳しくはaff

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aff3月号

お宝!日本の「郷土」食 9 [秋田県横手市]

『夏田冬蔵杜氏に教わる  酒粕味噌豆腐』


●天の戸 浅舞酒造
秋田県横手市平鹿町浅舞字浅舞388
TEL.0182-24-1030
http://www.amanoto.co.jp/


Topics: ご当地もの, 日本酒 | No Comments »

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