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February 7, 2008
岐阜 銅版印刷の昔の器
土岐市の窯業メーカーを見学しにいきました。
お昼ごはんをカネコ小兵の伊藤さんと食べていたら、偶然、絵付けのプロであるミズノ・セラックの水野和之さんにお会いし、話がはずみ、その足で会社訪問させてもらいました。水野さんは銅版転写をはじめとする陶磁器下絵が専門です。
会社にお邪魔すると、手がけられているyearプレートの他に、懐かしい!ブルーの絵柄の器がたくさん並んでいました。昭和30年代頃まではヨーロッパやアメリカにこれらの器を盛んに輸出していたそうです。昭和30年代……。知っているような器がありました。
年がわかる!? (*´c_,`*)ゞ これらの印刷はすべて銅版によるものだそうです。
銅版を間近で見ると、本当に細かい。描かれた精妙な柄に感激! 初めてみたので興奮していたら水野さんが昔の版画集を持ってきてくださいました。
輸出が盛んだった40〜50年前までは、このような絵柄の器がこのあたりで、それはたくさん焼かれていたそうです。和紙も近くで漉いたものとか。美濃焼も美濃和紙も有名ですもんね。銅を使う前は板紙だったそうです (’-'*)
「銅板はヨーロッパから入りましたが、陶器にここまで生かしたのは日本人です。日本人みたいな手先の器用な民族はいませんから」と水野さん。 瑞浪市陶磁資料館にいくと、古い山水画の資料などがあるそうです。
信頼のブランド「MIZUNO」マーク ! かっこいい d(>_・ )
おめでたい鳳凰の柄が皿の形に合わせてデザインされています。余白には皿の裏に入れるマークが点在。なんだかかわいい。
日本の象徴、富士山ですね。
UMEってなんでしょう。
ドラゴン? 強そうだからですかねえ。明治〜大正時代の銅板だそうです。
”着物姿の女性が傘を持つ” 絵柄も多かったです。悲しい恋の物語「ブルー ウイロー」の柄もありました。ちょっと中国がミックスしてます。
素敵なアクセサリーと思ったら、すべて絵付けの道具だそうです。
お皿に載せて、上から顔料を吹き付けて絵柄をつけるのだそうです。
こんなふうに奥行きのある柔らか〜い印象の絵柄が生まれます。
「銅は加工しやすいですから、職人さんが切ったり曲げたり、窓を作ったりと器用に作ったものですよ」 このような吹き用の抜き型は、今でも使われているそうです。柔らかい絵柄にしたいときにいいそうです。
「日本は最高の技術を持っています。とくに加色の技術が高い。今一度、物造りの原点に戻って良質の器を提案していきたいですね」と水野さん。陶器の町は発見だらけ。続きはまた今度。
●ミズノ・セラック
陶磁器下絵用 銅版転写、スクリーン転写、パッド印刷用製版、顔料
岐阜県土岐市下石町276
電話0572-57-7117
Topics: ご当地もの, 器 | No Comments »