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June 19, 2008
岡山へ代掻きに その2
うはは! やまよ代掻き中。代掻きは「しろかき」と読みます。
田植えの前に行う重要な作業で、苗がうまく育つための場づくりです。田植えの前に田んぼに水を入れ、土をやわらかくします。そしてトラクターを使って土と水をよく混ぜ、平らにならします。粘土のようになるまで混ぜることで田んぼに保水力がつき、土が平均化することで苗を均一に植えることができるのです。
きれいなカフェオレ色になり、いい感じです d(>_・ )グッ!
機械が入らない隅っこの土は手でならします。
次の田んぼへGO! ここは今年初めて借りた新しい田んぼとか。
代掻き前の田んぼはこのように、土と水が分離して水が澄んでます。藁も見えます。
アメンボさんもスイスイ。トラクターをかけると虫や蛙さんがぴょこぴょこあわてて飛び出してきます。驚かせてごめんなさい〜。
いざ出陣! こちらの田んぼは30アール。
ちゃくちゃく作業中。トラクターが通ったあとは、土と水がこのようにブレンドし
澄んだ水から、だんだんカフェラテの泡のようになってきます。
丸本酒造六代目、丸本仁一郎さん。農業始めて20年。
おや? なんだかとっても険しい表情。
えっ、トラクターの調整が必要? はい。トラクターを降ります。
丸本さんは素足で田んぼに入り、常にチェック。こちらの田んぼの感触を探ったところ、機械が深く入りすぎていることが判明。「これでは苗がうまく育たない……。」機械を調整して自ら再運転。蔵人が後からついて土を触りながら様子をみていきます。
土は表面に近いところは細かく、その下は粗くという2層構造が大事。苗の根が深く根ざす部分は、土を粗くしていないと酸素が行き渡りません。根がしっかりはれないと、生長ものぞめないというわけです。
ただ、機械をかけたらいいってもんじゃない (>_< ) 土を見極めての微調整が必要なのです。
米がたわわに実るために、まずは基礎の基礎、土台づくりが肝心なのだと痛感しました。
そうこうするうちにお昼どき。
「鴨方はそうめんが有名なんです。そうめんでも食べましょう!」
とはいえ、やまよの足元はジカタビでござんす。
いえ〜い。地下足袋。首にはタオルだぜ。こういうカッコが一番似合う。
で、こんないでたちで食べられるとこあるんですか?
ぶ〜ん、車でひとっとび。かもがた町家公園につきました。
公園内にある和風喫茶処まちや亭です。鴨方町の特産である、そうめんが一年中食べられるとか。なんだかのんびりしたムード。住民ボランティアによる運営で、儲け度外視という施設だそうです。
「あら〜! 丸本くんじゃない」 なんと丸本さんの小学校時代の恩師がボランティア中。
「お酒つくっているの? 田植え中? そうなの。変ってないわねえ! がんばって!」
アウトドアに席があり、そこでいただきました。煮物あり、おむすびあり、漬物ありの手作りそうめんセット。これで400円。良心的というか、いいんでしょうか? という価格。冬はにゅうめんになるのだそうです。鴨方まごころの味!
町の至る所で見かける看板。そうめん工場併設の無料!?そうめん流しもあるそうです。
午後は代掻きが終わった田んぼに、苗をおろします。バケツリレー。
苗がどうなっているか教えてもらいました。
こちらが苗田。有機栽培の山田錦の苗です。有機圃場なので、ここに入る前に、たっぷりの水で手や足をブラシを使って汚れを落とします。他からの影響を受けないようにするためです。
ひとつひとつが小さなポット仕立てになっています。底から根が出ていて、はがすのも力仕事。乱暴にはがすと落ちてしまったり、傷むので丁寧にやさしくがモットー。農業は繊細かつ大胆かつスピードが重要!
ひとつ抜いてみるとこんな感じで根が回っています。愛おしい命がつまっています。
用水路には山からの冷たい水が猛スピードで流れてきます。
丸本さんいわく「場所によっては水不足の心配が生じることもあり、水が原因で近隣と険悪なムードになることもある」。田んぼを借りる際は、いろんな事前調査が必要だといいます。
水がきれいな丸本酒造。蔵の前の川ではクレソンが山のように生えています(誰も取る人がいないのはモッタイナイ)。蔵見学したら、天然のクレソンも味わってみてくださいね。
米作りの想いはコチラに詳しく
〒719-0232 岡山県浅口郡鴨方町本庄2485
TEL 0865-44-3155 FAX 0865-44-3156
そしてジカタビ姿のまま、ベラビスタへ向かうのでありました。岡山の旅つづく。
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