October 12, 2012
闘う純米酒・上野敏彦さん
10月2日、新橋・喜多八へ。ザ・「居魚屋」
「闘う純米酒」を書いた上野敏彦さんと久々会い。上野さん行きつけの店へ!
お酒の一行目に「神亀」、ビールはサシポロ。さすが上野さんの行きつけ。竹鶴、清泉・・あとは本醸造。
ガラリ
店の奥のホワイトボード!魚メニューがズラリ。そそられるお品書き!もぅ、飲めといわんばかり!
いかにも新橋らし〜い雰囲気! よござんすね
上野さんです。「闘う純米酒」は神亀酒造の全量純米に至るまでの壮絶記録集。
今でこそ、全量純米蔵は珍しくなくなりました。
神亀酒造が全量純米酒を目指した1987年は純米酒とは?な時代。
米が原料で造る酒だから全部、純米酒と思われがちですが、どっこい日本酒の約8割には醸造用アルコールが添加。醸造酒に蒸留酒(原材料不明)入り。それに加えて糖類、酸味料を添加した酒も多々あり。薄めて混ぜた混合酒=いわばカクテル。
米だけの酒・純米酒も、カクテルも、一同ひっくるめて「日本酒」と呼ばれているのが現状です。
「小川原良征さん、どうして、ああいう人間ができたのかに興味がわきましてね」。小川原さんの逆鱗に何度も(今も?)触れながら 書き上げた一冊なのです。
「闘う純米酒」は6年前にハードカバーで出ましたが、このたび、小さな版で、新しい情報を書き加えられて新登場! 表紙のイラストは尾瀬あきら先生担当。解説は前回、装丁を担当した太田和彦さんが書いてます。
苦労話を肴に!?、神亀のお燗を酌み交わしました〜。
「ノドグロ食べる?」と、店のお母さん。頷くと、かわいいサイズのノドグロ登場。表面カリッ、身はふんわり。山陰地方の干物。
名物の「なめろう」。喜多八は特にいわし料理が得意とか。どれもこれも純米のお燗にピッタリ!
そしてキャベツ味噌。オリジナルの配合が自慢という。こういうの大好き❤
純米酒 神亀
「闘う純米酒」の1ページより。三里塚で米作りする石井恒司さんの田んぼです。奥に成田空港の飛行機が(撮影も上野さん)
石井さんは酒米の他、ピーナッツ名人でもあります。畑に行った時のこと↓
本をパチリ。とっても温厚な顔で写っている小川原良征さんと祖母のくらさん。撮影は鈴木勝さん
酒米の話も随所にあり
編集者時代「米の酒はおいしい」という本を編集したことが。その特集のひとつが「蔵元の晩酌」!今もライフワークで書き留めています(最近は農と醸がデュアルな「杜氏の晩酌」も熱いテーマ★)
小川原宅も押しかけて撮影させてもらいました。やまよの肩書き「穀物菜食家」!
書き上げた原稿を拒否する小川原さんとのイキサツも↓
いや〜、よくやりあったもんだと思います。上野さん尊敬ビーム☆
そんなツライ笑い話も肴に、神亀のお燗酒をスイスイ〜
キュートな豆鯵の干物もいただきました!魚は丸ごがおいしい。
そしてご主人さん「いいマグロあるよ」
小川原さんも大好きなマグロ。山かけでいただきました! とろろに味がついていてこのまま食べられるように。酒飲みの心をついてます
他のお客さんがお帰りになり、貸切となった喜多八。静まり返った店内でご主人と上野さん。相当なが〜いお付き合いだそうです。上野さん、ここで原稿を書くこともあるとか。ノマド?
あれこれいっぱい語らって充実の純米燗Night!ごちそうさまでした。
「新版 闘う純米酒」 平凡社ライブラリー
解説より●埼玉県は蓮田の小さな蔵、神亀酒造七代目蔵元、小川原良征が造りの全量を純米酒に切り替えてから二十年。小川原を支えたのは戦中、蔵を守った祖母くらへの愛情と蔵再建への情熱だった。それは同時に業界からの批判や税務署からの圧力との闘いでもあった。今その名は広く知られる。しかし、闘いはつづく。「日本 酒は稲作文化の生んだ偉大な華」の信念をたぎらせながら、これからも…。
上野さんのプロフィール↓
「もう一軒」と上野さん行きつけの店その2 WAWONさんへ
そこでパチリ(左)「闘う純米酒」下が最初に出たハードカバーで、お茶目なイラスト表紙が「新版 闘う純米酒」随分印象が違います。(右)やまよの自筆の首かけ「1日1合純米酒 田んぼの未来を燗がえる!」こちらのご店主さんがファイルに入れて保存を(感激)
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