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February 17, 2014
干柿の研究
干柿の歴史は古く、平安時代中期の法典「延喜式」で祭礼用のお菓子で登場。 知恵の塊というべきスーパードライフルーツ。そのままでは食べられない渋柿を極甘の保存食とし、お茶菓子として重宝、縁起物にも珍重されています。
二日酔いにならないとか。食物繊維たっぷりで整腸作用があるなど健康面でも優秀。日本が誇るスーパードライフルーツ!大谷由美子さんが小豆の甘みに砂糖ではなく、干柿を使っていたのは新鮮でした。
この天然の甘みをもっとおいしく考えてみようと思い立ちました。
ナチュラルハウスで購入した「あんぽ柿」奈良県産
●あんぽ柿
水分が50%くらいの生っぽい干し柿で、水分が多い分、実も大きく、ソフトタイプ。ジャムのようにやわらかな果肉、みずみずしい甘みが特徴。
Yさんが提案したブルーチーズとオリーブオイルの相性がすこぶるgood!
Tさんがセレクトした干柿にあうワイン。アルザス・ゲベルツトラミネール
そして、シラー
日本酒もそれはそれは各種!
愛媛県産 あんぽ柿は超やわやわソフトタイプ
そして
長野県中野市産 ころ柿
コロとはカワイイ!セミハード
●枯露柿=ころ柿
生柿の3割程度の水分になるまで干した柿。すだれの上で半乾燥の柿をころがして作ったことから「転柿(ころがしがき)」→「ころ柿」とも。
長野県産 市田柿
真っ白に粉がふいてます。同じ商品が店によっては789円で、違う店では689円。
●市田柿
ころ柿と同じくらい干したもので、ころ柿よりやや小ぶり。長野県下伊那郡高森町の「市田」地区が発祥の地とか。
佐渡の藤井邦子さんの作です。
熊本産の干柿 やわらか系。しかもお値段お安め
宇城市の坂田保孝さんの作。
そして我が故郷の鳥取
去年購入し、美味しかったので今年も探した鳥取市河原町八日市・西村都さんの干柿。干してもBig! 道の駅かわはら内にあるアグリショップ夢菜館で購入。
ここは生産者さんが直で持ち込む店で、いろんな方の干柿が玉暖簾のようにブラブラと販売されています。迷っちゃうリンダ♪くらいあります。この店は小豆の種類も多し。
お店の人によれば都さんはお年をめしてきて、ちょっと体力に陰りがあるとのこと。
元気快復を心よりお祈りしております。
そして、兄のお嫁さん千歳さんのお母様が作った干柿。懐かしい〜スタンダードタイプ!
味の熟成が進んでいたので、日本酒の古酒とローズマリーと黒胡椒少々を煮立てた液でマリネしました。お酒のつまみに良!
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その他の干柿
●つるし柿
柿のヘタ部分に紐がけし、何十個とつないで軒先で天日干し。スダレのようにぶら下がる光景は日本の原風景。山形県上山市が有名。紅柿で作ったものを「紅つるし」、平核無柿で作ったものを「蔵王つるし」と。
●串柿
鏡餅のお飾りとして使われる串に刺した干柿。ペタンコになるまで硬く干してあり、食べるにはやや困難。
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◎その他・雑学
○白い粉は?
干柿の表面の白い粉は、果糖とブドウ糖が結晶化したもので「柿霜(しそう)」。たくさん吹くのが甘さのバロメーター。漢方では咳や喉の痛み、口内炎に効果があるとか(ないとか)
○干し柿のビタミン
生柿にはビタミンCが含まれますが、干すとなくなります。その代わり、ビタミンAがUPすると言われています。
○和菓子の甘みは干し柿が基準
「和菓子の甘さは干し柿を以って最上とする」という言い伝えも。
すぐれた日本のスーパードライフルーツ干柿!
もっといろいろ生かしたいものです。それにしても各地で多種多様にあります〜。
鳥取県には「まごころ巻」も!
●blog 馬野農園・まごころ巻
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Topics: cooking, wine | コメントは受け付けていません。