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April 19, 2014
20140416「新世代栃木の酒2014」
↑「とちぎ酒14」100%で醸した純米酒を試飲
「新世代栃木の酒2014」ご参加いただいた皆さん、蔵元の皆さん、酒造組合の齋藤さん、お世話になり ました!
講演タイトルは
「農・水・山をつなぐ下野杜氏 とちぎ酒米の魅力を探る」です。
目玉は、栃木県オリジナル酒米・特に今年は希少な(よくぞ集めてくださいました。感謝!)「とちぎ酒14」を97%精米で ”炊き”、栃木県産コシヒカリと比べて「酒米と飯米」を味わってみようというコメクラーベ企画。めったにないチャンス! 酒米の粒の大きさにもたまげてもらえたと思います。
食べたあとは、同じ米を飲む!であります。
「とちぎ酒14」100%で醸した純米酒を、3つの酒蔵さんで飲み比べ。同じ米でも精米違い、醸し方でこう変わる!が実感できたかと
そしてきもと造りで「旭興」88%!
炊飯器4台フル稼働
この酒米を、最初に試験醸造した井上清吉商店の井上さんから、この米の誕生経緯などお聞きしました。
その時代、時代に合わせて酒米が生まれたことなど、日本酒の流行、変遷を感じた一幕でした。
それぞれの米の特性をはかり、どう考え、育てあげるのか。米と水だけのお酒だからこそ、極めることが山ほどあります。
精米歩合、酵母の組み合わせ、速醸、山廃、きもと造りetc.
旭興さんは「とちぎ酒14」をまず77%でチャレンジしたあと、88%へ。そして、まだまだいけると99%にもチャレンジ!( その酒は気になる香りから「オーク樽貯蔵酒」にしたという)
ひとつの米の徹底解剖は勉強になります。
「大那」醸造元・菊の里酒造の阿久津さんはほとんどの酒米が近所の農家さんと契約栽培。「米と水でしか造らない日本酒だから、米にこだわる」がモットー。
それにしても「とちぎ酒14」大粒でふんわりとした甘み、冷めてもモチモチ感は食用米でも活かせばいいのでは〜!とも思うほどでした。おむすびでも美味しい、収量も多く、ゆえに米代も安い。なんとも健気な米「とちぎ酒14」であります。
最前列で聴いてくれた土’馬十駕の池田聖子さんが写真を撮ってくれました
栃木は世界遺産の日光や宇都宮の餃子が有名ですが、意外なくらいの森林+農業県なのです。
森林+農業用地で県全体の約75%も占めています。
鹿沼土は全国区でも有名なブランド土。
苺は44年間ずっと一位。二条大麦も一位。酪農は全国で二位。意外なほどの農業県。「酪農が多いので、有機堆肥の牛糞にも事欠かかない」と大那の阿久津さん。
県内ベスト5の山はすべて2,000m越え。そして一級河川多し。田んぼに酒蔵に、水が潤沢にあり、枯れたことがないというのも、当然なわけです。
そのダイナミックな自然背景を武器に、各蔵元が個性を出し(甘酸っぱいの、きもとonly、オーガニックetc.)表現しているのが栃木の魅力だと思います。
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◎第二部・備忘録
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