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August 10, 2014
岩牡蠣と純米酒
「山本」です(笑) photo by tomoko.s
「第一回オイスター倶楽部~新潟の岩牡蠣を楽しむ会」開催。この会は「JF新潟」+「新潟魚食普及の会」+「はいから屋」のコラボイベント。リ・フィッシュ食堂の料理長だった、はいから屋の森山利也さんからのお声がけ。牡蠣に合わせる日本酒(勿論、純米酒)を担当しました。
●森山さんとの出会い→http://www.yohkoyama.com/archives/57393
私が持っているのは三重県・タカハシ酒造の「牡蛎限定」というその名もズバリな牡蠣専用酒。酸度3の純米吟醸。蔵元杜氏の高橋伸幸さんいわく「三重県の試験場で開発いただいたリンゴ酸高生産性酵母を使用した限定品です。一般的な日本酒と比べて、コハク酸(温旨系有機酸)が少なく、リンゴ酸(冷旨系有機酸)を多く含みます。山田錦というお米の持つ幅のある旨みを楽しんでいただければ幸いです。お勧めは、キリッと冷やして、岩牡蛎&レモン果汁に合わせて」
岩牡蠣は新潟県産の天然。3箇所の漁港から到着!
むいた身を濃いレモン水で洗い、殻に戻します。食べる時は、そのままで
さて、岩牡蠣に合わせるお酒はワインと日本酒です(ビールの用意もありました)ワインは芳村紀子さんがセレクト。
ボルドーのきりっとした白、ロゼ泡、そして蒸し牡蠣用に自然派のかろやかな赤(ニコラ・テスタールブルイィ2009年マグナム)など
会のはじまりはじまり〜。司会する森山さん
お酒の説明中!
さっそく「牡蛎限定」を試すお客さま。
だいたいこういう会ですと、ワインの方が人気あります。ですが、岩牡蠣と日本酒のマッチングを絶対楽しんでもらいたい!
日本酒のラベルは、パッと見ただけでは「甘いのか、辛いのか、渋いのか、苦いのか、そもそも美味いのか?」そして「岩牡蠣にあうのか?」これが、難しいのです
離れたところからでも、お酒に興味を持ってもらえるよう、短冊にお酒の名前をルビつけて紹介。
味の傾向がひと目でわかるよう。ボトルにも味のひとことコメントをつけました。
「フレッシュでライトボディ☆」
「フレッシュでフルボディ!」
「フレッシュでスイート♡」などシンプルに選びやすいキーワードをボトルの首に。
”ロックで飲む「山本」”
↑日本鯨類研究所・西脇茂利さんが特別に持ってきてくれた本物の南極の氷です。試したかったのがこのお酒です。秋田・白瀑を醸す山本友文さんがこの時期に向けてリリースする”山廃セクスィ酵母使用”の酒「山本」(洋子じゃなくて、友文ね)
このお酒、蔵元杜氏が書いたキャッチコピーが
「お燗はダメよ。ロックでね」
西脇さん(右)に聞くと、南極の氷は、3万年から12万年かかって出来ているとか。気体が閉じ込められおり、お酒を注ぐと、氷がシューシューと涼やかに鳴ります♪ まるで、うんと冷えた炭酸水を入れたような雰囲気に!
このお酒、リピート率がすごく高く「もう一度いただけますか?」の声たくさん。「なぜ山本というの?」「どうしてこんなに美味しいの?」と。ジューシィ感のある「ロックで飲む山廃」は、暑い夏にジャストフィット!
日本酒はどういう人に、どう飲んでほしいのか、わかりにくいと感じています。ですが、相性の良い素材と、お酒に適した温度及び飲み方で、好みドンピシャの人が飲んだら!good×goodな感動が生まれます。
「日高見」も人気でした。そして「フルボディください!」という方も。フルボディを頼む方は、声もフルボディ!気迫が(笑)
梅酒は久保本家酒造の純米きもと仕込み(はちみつ)と、多治米さんの「竹泉」山田錦の純米酒仕込みを持参。どちらも人気!
以前、加藤杜氏に「夏は日本酒にちょっと落とすと、梅のクエン酸が入って飲みやすくなってええんじゃ」と教わりました。その話なども皆さんにお伝えしました〜。
とあるお酒に梅酒をちょっぴりたらしてご紹介も
日本酒多様性!
JF新潟+新潟魚食普及の会の皆さんフル活動
飲めない人がおいしく飲んでくれた!
JF新潟・新潟県漁協女性部連絡協議会の会長・丸山チカ子さん
チカ子さん「日本酒が飲めないんです…」という。そこでアルコール度数10の、新政酒造「天蛙」を試していただきました。
よく「泣く子も黙る」といいますが、新政さんのお酒は「飲めない子も飲める」奇跡のお酒と思っています。
とはいえ、普段、日本酒をまったく飲まないというチカ子さん。最初はおそるおそるなおちょぼ口…。
すると!!いきなり目を丸く見開いて「美味しいわ〜!」ニッコリ♡
開眼してくれるきっかけとなった「天蛙」! 左は日本酒好きの白石智子さん。
感激したチカ子さんが、日本酒飲めない仲間を連れてきて「これこれこれなのっ!このお酒!」と。
日本酒ダメ子さん&ダメ男さんたちがその言葉に「一杯いただけますか?」と。ですが、やはり警戒モードのおちょぼ口(笑)でしたが、ひとくち飲めば皆さんビックリ笑顔!
(真ん中)チカ子さん。なんとお子さんが左の智子さんと同い年というので思わず「14歳で産んだのですか?」と聞いてしまいましたっ(爆) ご主人は漁師さんで日本酒が大好きとか。
好きなボトルを持ってパチリ。チカ子さん、最後には「丈径」ロックも飲めるように! 真ん中はAPカンパニー魚事業部「四十八漁場」の倉本満隆さん。
幸せなお米のお酒に感謝! 白麹を使った「亜麻猫」は生の岩牡蠣によく合いました。
岩牡蠣はクリーミィですが、ちょい渋でミネラリーな味。食べて、お酒を含んで口の中がどうなるか。それぞれに違います。おおいに違うのです。
魚介にあうと評判の日高見「弥助(やすけ)」。とくに「イカや貝の甘みを引き立てる」と蔵元が研究開発したお酒です。日高見の平孝酒造・平井孝浩さんは、別名「寿司王子」で、寿司との相性を一番に考え、寿司屋に酒を持ち込んでは検証を繰り返す人。「赤身と青魚、貝類とは合うお酒が違う」と。王祿の「渓」も魚向きの1本。きれいにまとめて、あと口スッキリ☆
そして、岩牡蠣のカン・カン焼き
ぷっくり蒸されていい感じ
生産者さんから最後の挨拶。背中も語ります。
魚に価値をつけたい!魚=肴。そのためには生産者さんが「このお酒と合わせたい!」そう思って提案するような魚介類、そして加工品がほしいのです。これからどんどん、魚と酒の価値付けに動きたいと思っています!
過去こんなイベントも↓
●静岡県漁業協同組合・女性部大会 魚で肴★ブランドのつくりかた
●おまけ
会に参加の鳩屋海苔店の鵜飼友義さん。
愛車の自転車超カッコいい!(運転は超しにくいっ)
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