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毎日新聞「質の追求、日本酒ブームに」

都内の百貨店、西武デパート、伊勢丹でも日本酒フェアが開催されるなど、日本酒が注目を浴びています!

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毎日新聞の記者・三輪晴美さんから取材をうけ、米の酒について話しました。

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記事の文中、選ばれた部分は話した中の1000分の1くらいの部分です(笑)

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「飲んで農業活性化」

続き↓

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地酒専門店では問題ないですが、(やる気のない)酒屋&スーパーでは、玉石混交に並ぶことが多く、商品説明もほとんどナシ(商品管理も日当たり陳列ありで恐ろしい限り)

酒の情報を知らない消費者は、酒の価値は値段でしかわからず、TVで宣伝した酒を飲めば安心と思う人もいっぱい。本当に残念な出会いが日本酒には多いのです。

続き↓

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記事のメイン取材は、福岡の井上宰継さんです。神戸酒心館秋田県酒造協同組合・東海林 剛一さんも意見を寄せられています。 :-o

●井上宰継さん

http://www.1e-sake.com/story-kuramoto/post-76.php

http://fujitora.net/?p=1024

◯毎日新聞・記事はコチラ

↓ ↓ ↓
くらしナビ・ライフスタイル 質の追求、日本酒ブームに

日本酒がブームという。「クールジャパン」の一環で、和食と共にその魅力を海外に伝える動きも大きく、輸出量はこの10年で倍増。日本酒全体の出荷量は依然、減少傾向にあるものの、「純米酒」や「純米吟醸酒」の出荷量は顕著に伸びている。ブームの内実は、米と米こうじによる本来の酒造りへの回帰と言えそうだ。

福岡市から30キロほど南東の大刀洗町。のどかに広がる平野を横切る小石原川沿いに、「みいの寿酒造」がある。1922(大正11)年創業、日本酒「三井の寿」で名高い蔵元だ。現在は、専務で4代目の井上宰継さん(45)が蔵を仕切る。「酒造りは科学とセンスと情熱」と語る井上さんは、食品関係の外資系企業に勤めた後、18年前に家業に就いた。

井上さんのように、蔵元が実際の酒造りも行う「蔵元杜氏(とうじ)」が近年、存在感を増している。「蔵元杜氏は、とことん質を極めようと冒険ができます」と井上さんは胸を張る。自ら経営者でもあるため、設備投資も惜しまない。酒造りで最も重要な温度管理も、今はモニターを使って的確に行えるという。質を高めるための条件がそろっているのだ。

●「純米酒」にかじ

井上さんが造る酒は現在、9割以上が「純米酒」だ。日本酒の原料は本来、米と米こうじだったが、戦時中の米不足により、アルコール(トウキビなどの蒸留酒)の添加が始まった。みいの寿酒造も、かつては大きなタンクでアルコール添加の普通酒を造っていた。

しかし30年ほど前、現社長である父の茂康さんがフランス・ボルドーのワイナリーを視察して刺激を受け、「地元産の原料で地元に根ざしたブランドを」と奮起。純米酒中心にかじを切ったという。

「昔は質の低い酒に大量にアルコールを加えて飲めるようにした。でも、それはまがいものです」。現在、国内で流通する純米酒は全体の3割。醸造用アルコールを少量添加すればすっきりした味わいになり品質も安定するが、「今もかさ増しのために添加する場合が多い」と井上さんは嘆く。それでも技術やハード面の進歩で、日本酒の質はここ数年で確実に上がっているという。

●ブランド確立意欲

質の高い酒造りは各地で進んでいる。一大産地、兵庫の灘で1751(宝暦元)年に創業した神戸酒心館は、ノーベル賞の晩さん会で供された「福寿」で知られる。

同社は10年前、13代目が社長に就任した際、酒造りを担う蔵人を全て社員に登用。会社としてデータを共有しつつ技術を高めることで、2008年以降、生産量が2倍以上に増えたという。現在、純米酒は全体の6割で、「特定名称酒」主体の酒造りを進める。営業推進部部長の坂井和広さんは「大手メーカーと同じ土俵では戦えない。酒米に応じて味を変えるなど、多様化と個性化を図ってきた」と話す。規模が小さく販売先にも目が届くので、保存が難しい繊細な酒も出荷できるという。

韓国やヨーロッパ、米国への輸出も進むが、今後は「これ以上、本数を増やすより、ブランドイメージを確立させたい」と坂井さんは話す。

●飲んで農業活性化

質を追求する中小の造り手が増える一方、「今、売り場に並ぶ日本酒は玉石混交。初心者は最初の選択を誤ると二度と手を出さなくなる」と、酒食ジャーナリストの山本洋子さんは危惧する。「蒸留酒の焼酎と違い、日本酒は味の幅が広い。添加物によっても質が損なわれがちです」。山本さんが勧めるのも、味に豊かなふくらみがある純米酒だ。

セミナーなどでは必ず「1日1合の純米酒を」と訴える。計算によれば、その量を成人1億人が1年飲めば、ちょうど減反で休む田の面積分の酒米が必要になる。純米酒で農業を活性化できるという。「今、大人気の『獺祭(だっさい)』は全て『山田錦』という酒米を使った純米大吟醸です」。獺祭のようなスター級の銘柄が増えたことも、日本酒ブームを後押しする。「獺祭は、たとえ生産量が増えても、洗米を12キロずつ手で行うなど、醸造の要で小さな仕込みを続けています。『全て味のため』と徹底している」と山本さんは話す。

東北にももちろん「十四代」(山形県)「新政」(秋田県)など蔵元杜氏による人気銘柄は多い。秋田県酒造協同組合によれば、「東北の酒を飲もう」という震災の復興支援も、日本酒ブームのひとつのきっかけだったという。脚光を浴びたことで酒造りの技術も進んだ。秋田の酒は地元と東京への出荷が主だったが、最近は大阪で初の試飲会を開くなど、西日本への販路拡大に努めているという。

みいの寿酒造の井上さんは、酒造りが休みの4月から10月初めまでは、イベントなどで「4日に1回は飛行機で移動しています」。他の造り手との仲間意識も強く、情報交換も盛んだ。「みんなで日本酒の質を上げたい」。日本酒の世界は今、転換期にあるといえそうだ。【三輪晴美】

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先月の朝日新聞の記事もですが、一般紙で、広告ではなく、記事として日本酒が取り上げられていくのは嬉しい限り :-o

朝日新聞より「酒米 蔵から5キロ圏産だけ」

↓↓↓

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新発想で挑む 地方の現場から

地元の素材にこだわる 酒米、蔵から5キロ圏産だけ

秋田県の横手盆地は今年、例年より早く桜の季節を迎えた。「天(あま)の戸(と)」の銘柄で知られる浅舞(あさまい)酒造(横手市)では、毎年冬に行う酒造りを4月15日に終えた。「今年の冬に使う酒米の苗作りを自分たちで始めています」。杜氏(とうじ)の森谷康市さん(58)は話す。
酒蔵は一般的に、農協などを通じて酒米を仕入れる。地元で酒米作りに直接かかわるのは珍しい。
「酒蔵から半径5キロ以内で作られたコメだけを使う」。浅舞酒造は1997年から、こんな酒造りの方針を掲げる。2011年には、造る酒の全てを地元のコメの純米酒にした。大事な水も、蔵から約50メートルの所にあるわき水を使う。


■ワイン参考に、産地アピール

意識したのは、原料の産地にこだわるワインだ。フランスでは、法律に基づくAOC(原産地呼称統制)という制度がある。「シャンパーニュ」「ボルドー」といった名称は、その産地のブドウを使うなど一定の基準を満たさないと使えない。ブドウ畑の格付けも決まっていて、消費者からみて価値がわかりやすい。
こうしたワイン造りの考え方をフランス語で「テロワール」と言う。「その土地の特徴」という意味だ。
一方、日本酒の原産地の表記には、フランスほど厳密なルールがない。コメはブドウと違い、運搬や貯蔵が簡単にできる。別の地域のコメで造っても「地酒」と名乗れる。
酒米は全国的に生産量が少なく、他県のコメを仕入れることも珍しくない。酒米の王者と言われる「山田錦」の主産地は関西だ。
日本酒もワインのように、もっと原料の産地にこだわって造れないか――。
そう考えた森谷さん。地元で酒米を作る農家の研究会に入れてもらい、自ら酒米作りを始めた。
酒米は、稲の背が高くなるため倒れやすく、育てるのが難しい。「農家に感謝するべきなのに。こんなんじゃだめだ」。買い入れる酒米の批評ばかりしている自分に気づいた。
市町村合併が進み、名前が消える町や村も多いなか、「狭い産地をアピールした方が、蔵の存在感を出せるのでは」。そう思うようにもなった。
いまは周辺の契約農家19戸に限ってコメを買い入れている。10アールあたり5千円の「補助金」を農家に払い、種もみの補助などもする。すべて自腹で、「毎年の総額は、うちの社長の給料より多い」(森谷さん)というが、最近5年間の売上高は毎年2ケタのペースで伸びている。
昨年8月、全国の得意客50人と契約農家を集めて「半径5キロ以内」の酒米の田んぼを訪ねるイベントを開いた。田んぼを一望できる道満(どうまん)峠に向かい、ワイングラスに注いだ純米酒で乾杯した。「この景色をボトルに詰めたいと思っていた」と森谷さん。
参加した京都市の団体職員、仲島俊夫さん(54)は「地元のコメだけで造る酒にはロマンがある。コメに関心を持つようになった」と話す。

■落ち込む生産、純米酒は奮闘

日本酒の生産量(課税ベース)は長期低落傾向にあり、14年度は56万キロリットル。ピーク時の約3割に落ち込んだ。ただ、コメや水などだけで造る純米酒(純米吟醸酒含む)の生産量は、10年度から5年連続で伸びている。14年度は9・7万キロリットルと、前年より6%伸びた。
値段は高くても、添加用アルコールを使わず、自然の素材で造った酒が支持を集めつつある。やる気のある酒蔵が、純米酒に力を入れるようになってきた。
「水尾」の銘柄で知られる田中屋酒造店(長野県飯山市)も、蔵から半径5キロ以内の契約農家などからコメを買って純米酒を造っている。6代目の田中隆太さん(51)は青山学院大を卒業後、システムエンジニアを経て1990年に家業を継いだ。
高齢の得意客が1人亡くなると、売り上げが年に100本減ることも。「日本酒を飲む人を増やすためにいいものを造らないと大変なことになる」と痛感し、試行錯誤を繰り返した。
モノや情報がたやすく手に入る東京暮らしをやめて戻ったからには、「地元でしかできないことをしよう」と思ってきた。地元の酒米「金紋錦(きんもんにしき)」を使うと、とても良い酒ができた。4合瓶の値段を1200円から100円上げたが、前よりよく売れた。
売り方も変えた。酒屋任せにせず、ファンを少しずつ着実に増やすよう心がけた。観光客が多い近くの野沢温泉や、百貨店などで試飲会を繰り返し、ここ10年間で売上高は7割増えたという。

■輸出量に伸び、TPP期待も

自ら酒米作りをする酒蔵も増えている。渡辺酒造店(新潟県糸魚川市)の渡辺吉樹社長(55)は「自分たちで作るしか選択肢はなかった」と話す。良い純米酒を造るには良い酒米がたくさん必要だが、コメ農家が年々減り、良い酒米を安定的に確保するのが難しくなっているからだ。
日本酒の輸出もアジアや米国向けを中心に伸びていて、15年の輸出額は140億円。5年前から6割強増えた。環太平洋経済連携協定(TPP)が発効すれば、日本酒の関税は撤廃される。これも追い風とみて、輸出に本格的に期待する酒蔵も出てきた。
泉橋酒造(神奈川県海老名市)もその一つ。橋場友一社長(47)は「アジアで日本酒に関心がある人は、ワインを飲んでいる人。『(原料の産地にこだわる)ワインと同じです』と言うと、良さを分かってくれる」と話す。地元の酒米にこだわって、海外にも通用する「SAKE」を造っていくつもりだ。
(編集委員・小山田研慈)

地元産のコメにこだわる主な酒蔵


◆渡辺酒造店(新潟県糸魚川市)
銘柄:根知男山(ねちおとこやま)
特徴:地元産米を使い、昨年産は8割が自社生産。「田んぼすべてを見せられるのが強み」


◆泉橋酒造(神奈川県海老名市)
銘柄:いづみ橋
特徴:地元産米を使い、地元7農家のコメが8割。自社生産も。今は純米酒のみ生産


◆山根酒造場(鳥取市)
銘柄:日置桜(ひおきざくら) 純米酒
特徴:全量が県内農家の契約米。農家ごとにタンクを分け、ラベルに農家の名前を入れる


◆高橋庄作酒造店(福島県会津若松市)
銘柄:会津娘 純米酒
特徴:地元産の酒米が9割弱。うち自社田が25%程度


◆平和酒造(和歌山県海南市)
銘柄:紀土(きっど)
特徴:紀州の風土を表現するため、自社田で栽培も。全国の蔵元が味を競う「酒―1グランプリ」で優勝

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地元の素材にこだわる

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浅舞酒造の森谷康市杜氏

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地元産の米にこだわる酒蔵

全量日本産原料の、純米酒が広がりますように!


Topics: 日本酒 | コメントは受け付けていません。

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