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June 22, 2017
白扇酒造5代目・加藤祐基さんに教わる「三年熟成福来純本みりん」昼の部レポ
◉6月17日(土曜)【 昼の部】白扇酒造5代目・加藤祐基さんに教わる「三年熟成福来純本みりん」の会 本みりんsweet・workshop 昼の部・レポート
OnJapan CAFÉで開催した「本当の本みりん」workshop
白扇酒造の加藤祐基さんに教わりました。
日本の伝統調味料「みりん」これが、複雑怪奇なほどわかりにくいのです。
本来のみりんの原料は「もち米、米麹、米焼酎」の3つの「米」が基本!
なのですが・・・
市販の「みりん」のほとんどは、醸造用アルコール(ホワイトリカーのような無味無臭の蒸留酒)入り、糖類(液状ぶどう糖、水あめ)入り、醸造酢に酸味料入りまで。
米といっても海外産の米、そして食塩まで添加!?? されたものまで「みりん」なのです。
某メーカーの「純米本みりん」名前がいいなあ~と思ったら、純米なのに、醸造用アルコール入り、原料の米はタイ産米が使われていたり、「純米みりん」とあるので、米だけでオール国産だと思ったら違う〜。
アルコール度数も、1度未満から、14.5度までと大きな幅あり。
それって、どういうこと?なのでしょう。
今の日本メーカーが日本国民に向けてつくる(そして国民のほとんどが購入する)大半の「みりん」、なぜそうなったのか、みりんの歴史、そして現状。背景に戦争もあったことなど、教わりました。
そして、伝統醸造とは何をさすのか?
頑なに、伝統醸造を守り続ける白扇酒造さんの原料と製法を聞きながら、「本みりん」のティスティング
●本みりんの新酒、3年もの、10年もの(お土産は3年もの)
ティスティング続き
●人気が出すぎて一般販売していない「梅 美醂」(みりんに漬けた梅酒。砂糖不使用!)この会のために、特別にタンクから汲んできてもらいました。
●白扇酒造が力を入れる不純物なしの「料理酒」
ソーダ割も各自で試してもらい、お昼の部は1時間半のスイート・コース♡
●みりん粕(別名「こぼれ梅」)
まるで上等な和菓子です!
日本酒のみならず、「みりん」も、戦後が終わっていない!
守りたいのは、日本のお米、酒米も重要ですが、「もち米」も超重要だということも、お伝えしたかったことのひとつでした。
「ハレの日にはもち米を」という4代目の加藤パパの言葉も紹介。
そしてデザート
●OJCのシェフ・アサコさんが、本みりんで夏向きのデザートを作ってくれました。
甘みは白扇酒造の本みりんだけ!
名前は「白扇酒造の本みりんと、獺祭ライスミルクの冷たいぜんざい(タピオカと夏野菜の本みりん漬け添え)」
小豆のあんこも、本みりんだけで炊いたもの! これが絶品★
ライスミルクもお米だから、米・米・米ですね
そして
●超簡単な本みりんの照り焼きのたれ
●超簡単な本みりんのみたらしあん などもご紹介
参加者の方から「砂糖と違って、甘みがきつくなく、体が冷えませんでした」とおいしかった~の声いただきました
お米の国の日本!
米だけで出来る調味料を、もっと使いたいものです。
それには、私たちが原料と製法を知ることから。
獺祭のライスミルクを片手にレシピを紹介するアサコさん
ご参加いただいたみなさん。右が料理酒です。
「250mlの本みりんをつくるのに、米が4合必要。贅沢にお米を使うのが本みりんなのです」と加藤さん。左はオンジャパンカフェ主宰の原田有紀子さん。
本みりんの箱書き。
さて、次回は8月23日の夜
三ツ星醤油醸造元 堀河屋野村の野村 圭佑 (Keisuke Nomura)さんにお越しいただき、まがい物だらけの日本の醤油のことや、本来の醤油の原材料、どうやって出来るのか、お話いただきます。
私が地方に行って憤慨するのは、醤油です。
日本の調味料で最低なのは、間違いなく醤油!地醤油のほとんどは、毒のような添加物がドッサリ入りです(怒)。
刺身が、料理が、かえってまずくなる醤油が地方に多すぎます。加工品にそんな醤油を使ったら、その添加物も表記せねばなりません。ですが、意外に、地醤油がとんでもない状況ということを知らない人が多いのです。
つづく
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