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September 18, 2018
日本酒の賞味期限と消費期限その4新政酒造
こと分かりにくい日本酒の賞味期限と消費期限について「ゼロから分かる!図解日本酒入門」で書き、このブログでも紹介してきました。
●その1http://www.yohkoyama.com/archives/89806
●その2http://www.yohkoyama.com/archives/89883
●その3http://www.yohkoyama.com/archives/89911
日本酒のラベルで、蔵の考えと、表記がとても明確で分かりやすいのが新政酒造さんです
ボトルのラベルはプリントなので、氷水に浸けても剥がれる心配がありません。
この蔵発祥の酵母「6」がデザインされたおしゃれなボトル!
商品名は
↑No.6ナンバーシックスの裏ラベル。
これを読むと、蔵元の佐藤祐輔さん blog の考えがよくわかります。
「無濾過」と表記する蔵がありますが、
「無」というのはオカシイのではないかと思っています。
濾過をしなければ日本酒ではありません。
国税庁の 酒税法における「清酒」の定義
- イ 米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの
- ロ 米、水及び清酒かす、米こうじその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(イ又はハに該当するものを除く。)。但し、その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(こうじ米を含む。)の重量をこえないものに限る。
- ハ 清酒に清酒かすを加えて、こしたもの
というわけで「清酒」の定義は
「こしたもの」
なんです!
「濾過したもの」ですから、「無濾過」は違うと思います。
新政酒造さんのように「濾過を最小限に抑えた」という表現の方がしっくりきます。
濾過をまったくしない酒は「どぶろく」です。
(ほとんどの蔵は不純物などを取り除くためのフィルターを一度、通しています。「無濾過」と言ってる蔵は「炭素」濾過をしないことを「無濾過」と言ってるように思います)
日本酒はワインと違い、原料のお米が長期保存できます。
新政酒造は、原料米の収穫年2016
そして、醸造年度が併記されています。
これならわかりやすい!
日本酒のビンテージは米の収穫年なのか、醸造年なのか、ワインのようには、なかなかいかないのです。
酒造年度はBYとも表記されます(BYはBrewery Yearの略)
区切りは、7月1日から翌年の6月30日までの1年間。これがお酒の「酒造年度」の区切りです!
月桂冠さんのHPに詳しい紹介があります
↓
新政酒造さんの蓋には出荷年月と製造年月(瓶詰時期)が併記されています。
ボトル全体に記された文字を読めば、いつ収穫されたお米で、いつ醸造され、いつ蔵を出たのか一目瞭然!
以前に紹介しましたが、日本酒の「製造年月」を「蔵を出た日」とする蔵が多いので、いつのお米でいつの醸造か分かりにくいのが現状です。
「今年の新酒」といっても、1年前の米を使っている酒蔵も・・・あります。
故に「新米の新酒」と表記していたお酒を見たことがあります・・・。
蔵の考え方、それぞれです。
9月22日に開催「ゼロから分かるリアル日本酒入門 純米大吟醸から古酒まで」
Topics: ゼロから分かる!図解日本酒入門 | コメントは受け付けていません。