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December 19, 2018
朝カル2018日本酒総決算の日本酒紹介「せんきん」搾りのタイミング違い3種
年内の講座は12/15の 朝日カルチャーセンター新宿教室「ゼロから分かるリアル日本酒入門-2018年日本酒総決算」で終了しました。
本の中身をリアルで体験する講座。ご参加の皆さまありがとうございました。
日本酒はお米、酵母、麹、酒母の造り方や酒粕歩合まで、様々な組み合わせで味が無限大に造れます。
それ以外にも! 同じ「もろみ」でも、搾り方のタイミング違いひとつで、味の印象がガラリと変わります。(一般の日本酒は、ほとんどの場合、混ぜてひとつにしています)
こちらは栃木県のせんきんさんのファーストタンク!
名物の「あら、なか、せめ」の3種類!
毎年、ファーストタンクだけで商品化される搾り違いの3種です(搾り分けるのはとても大変な作業のため、ファーストタンクだけ)
せんきんさんはドメーヌ蔵
以下、説明はHPより引用↓
ある時は同じ雨を浴び、ある時は同じ風を感じ、
めぐる季節を呼吸して、その酒の個性は醸される。
「ドメーヌ」というイノベーション。
それは自然に逆らわず、土地の個性に身をゆだねること。
栃木県さくら市、この地でしか出逢えない
「風土」「水」「米」「蔵」のすべてが響鳴しあうとき。
ほかの何者でもない、唯一無二の個性が光りだす。
日本酒の生命は「水」。だからこそ、
仕込みの水と同じ水で育てた米にこだわる。
原料米の「亀ノ尾」「山田錦」「雄町」は、
蔵の地下水と同じ水脈上に限定して作付けされた
選ばれしドメーヌ・さくらのセパージュ=品種。
同じ生育環境であることは自然への敬意であり、
最良のマリアージュを生み出してゆく。
この土地の個性こそが、仙禽の個性である。
「ドメーヌ」とはフランスのワイン用語で自社畑のブドウを使用し、
自社内で製造・瓶詰まで一貫して行う製造者を指す言葉。
上から見ると、オリのからみ加減がよくわかります
最初に出てくる「あらばしり」はオリがよく絡んで、お酒の色がトレーシングペーパーをかけたようなスモーキーなホワイト。お酒の中に沈んだら、吹雪の中のホワイトアウトな感じでしょう。
甘酸っぱいフルーツのような味わいに、元気な炭酸ガスがチリチリと舌を刺激します。
完熟には遠いまだ青いフルーツのような、ですが、飲み終えると、口中からさーっとあとかたもなく消えていく・・・フレッシュな新酒らしさが、しっかり五感で味わえます。この「あらばしり」が最も香りを感じます。
そして、次に出てくる、一番バランスが良いといわれる「なかどり」になると、オリは減り、甘味と酸味の厚みが増してきます。まろやかなバランス感が最も楽しめるのがこのなかどり部分。
そのあとの「せめ」になると、色はクリアーに。ジューシィ感も強く、かつ、あとくちに苦味も感じ、酸味が弾けるようにも感じます。
日本酒は搾るタイミングで、香りも味も異なることがよくわかる素敵な事例の3本です!
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開栓して2日後、あらためて3種類を飲んでみると、「あらばしり」で感じた青いフルーツが、白桃やぶどうのような熟したフルーツに変化していました。炭酸ガスは消えていますが、かわりに味がしっかり落ち着いて、開けたてよりも美味しい!
せんきんは1日で飲みきってはもったいないです。
「なかどり」も「せめ」もいい感じにまるみを増しておりました。
この商品、2〜3年前までは、やや安定しない年もありましたが、ファーストタンクならではなのか、いろいろトライしすぎなのか? と感じていました。
ですが、そのことも、人と微生物が関わった”生きてきた酒”として楽しんでおりました。
なのですが!
今年の「あら・なか・せめ」は今までの集大成的な印象を受けました★
29BYは「ナチュール」も「仙禽」も「プレミアム」もよかったですし、今シーズンの30BYも楽しみです!
HPより拝借↑ せんきんオールスターズ。
蔵の壁に使われているのは栃木県名産の大谷石です。
週刊ダイヤモンドでも紹介【Number 007】
http://www.yohkoyama.com/archives/81766
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ライバルはgrand vin!? ソムリエ蔵元の原始に戻る酒造り
ナチュール=自然派を意味する酒。驚くべき甘酸っぱさだが不思議な生命力がある。11代目蔵元・薄井一樹さんが設計する古代製法の酒で、地元米をあえて磨かず、天然酵母で生酛(きもと)造り、かつ木桶仕込みする。「生酛、木桶、樽熟成に可能性がある」と熱く語る。
つづく
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