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« Previous Entries Next Entries »CHEVOLEN日本酒塾 at 京王プラザホテル その2
December 16, 2009CHEVOLEN日本酒塾 その1からの続き。飲んだもの記録。
再び、島根県の李白酒造「超辛口 特別純米 生原酒 花酵母ベゴニア」。超辛いかというとそうでもなく、ほどよい甘み、うま味あり。「これが”超”辛いの?」と田中さんにたずねると
「李白の中では一番辛いんです!」。基準は蔵によりさまざまですね。
おつくり登場。
焼物登場。(右)おじさまのネクタイ、大きな字で「純米酒」と描かれてます。キュートです。
テーブルは円卓。隣は酒類ジャーナリストであり、ここだけ屋の店長松崎晴雄先生。そして虎ノ門の酒販店、升本の篠原さんも同じテーブル。(右)コンサルタントの友田晶子さん。服装もアントワネットのような髪型もエレガント系。ワインが専門という感じがしますね。それに対して顔がまんまるぅのオイラ。大人対子ども!?
あっら〜。にぎやかで楽しい葉石かおりさんが着物姿で加わりました。お元気なおひとりさま!です。
再び日本酒の世界へ。菊姫さんの「鶴乃里」山廃仕込の濃醇旨口。ほんのり黄金色したまろやかでコクのあるお酒。お燗にすると冴え渡りました。やっぱりお燗酒はいいですね。舌ざわりもやさしくホッとします。冷たいお酒が続いた後、お燗の酒というだけでよりポイント高いです。
蔵元さんより『鶴乃里』
兵庫県吉川町産(特A地区)特上クラスの山田錦を贅沢に使用し、総米1t仕込みで「超吟」レベルの手間と、きめ細やかな管理のもと丁寧に醸し出し、低温管理によりじっくり熟成させた純米酒です。
世界最大級の規模を誇る国際的ワインコンクール「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」(IWC)に、2007年初めて日本酒を対象とする「SAKE部門」が本格的に設けられ、初代最優秀賞として鶴乃里が「チャンピオン・サケ」として世界一の称号をいただきました。
ほーっ。
江戸切子の店 華硝 熊倉千砂都さんから、江戸切り子の説明あり。
細やかな文様がじつに美しい!華硝の切り子。その昔、違う江戸切り子の工房を取材したことがあります。その時、購入したものは華硝に比べるとざっくりしたデザインでした。ここまでの繊細なカッティング技にはビックリ!
「仕上げの磨きに安易な薬品は使わず、時間をかけて手磨きすることで透き通るような輝きを生んでいます」
この複雑な文様を一気に削って描く、そのつじつまは一体どこで帳尻を合わすのかホントにすごい技です。熊倉さんのお父上の腕、バリバリすごいらしいです! 工房で直接販売のみ。Rinで展示会があるというので伺う約束を。
そして、いよいよ会も終盤戦。中締めとなりました。
最後の〆も日本酒で乾杯!
会終了直前にきき酒クイズあり。一番最後に配られたお酒は、今まで出たお酒の中のひとつ、さあなんでしょう…というもの。
隣の松崎先生は、すっと飲んで、さっと解答を書いちゃいました。早っ。
カンニングしたい気持ちを抑えつつ(笑)じっくり考えて解答を書きました。松崎先生の3倍くらいの時間をかけて。はい。
答えが回収されて、テーブルごとに発表あり。ひゃっ当たりました。よかった〜。
「簡単すぎましたか?」と主宰の加藤さん。いえいえいーえ。かろうじてです。
京王プラザホテルはクリスマス仕様。
そんなに寒くなくて、気持ちいい夜。日本酒万歳!
楽しいメンバーが偶然、同じテーブルであったことから…新宿駅西口へと向かうのでありました。
この夜、つづく。
齋藤章雄料理長の祝賀パーティ
September 25, 20099月6日、日曜日。齋藤料理長の東京マイスター受賞祝賀会がコンラッド東京で開かれました。齋藤料理長が会長をつとめる日本調理師正友六進会の創立45周年も兼ねたダブル祝い。
身土不二がテーマ。デザイン By ダブルオーエイト
東京マイスターは「マクロビオティック」を取り入れた和食技術に対しての受賞です。そんな時代になりました。
テーブル向かいは玉沖さん、ダブルオーエイトの川村さんと清野さん。
会場には料理業界関係者が多数来賓。皆さん、髪型とか体型とか服装がどことなく似ている感じ。業界ですね。
乾杯酒が配られました。茨城の月の井酒造店の発泡にごり「淡薫泡(アクア)」です。
発泡系のお酒なのに、このダルマみたいなデブグラスはいかがなものか…。
月の井酒造店の坂本敬子さん。「このデブグラスは…」「ですよねえ」
このパーティの日本酒ラインナップは純米大吟醸が3種類。月の井酒造店さんの月の井、青木酒造さんの鶴齢、そして旭酒造さんの獺祭23%。
まずは高精白の純米大吟醸からいきましょう!
と、獺祭の23%をお願いしたところ、またもや、さっきのダルマみたいなでぶでぶグラスに並々とつがれて登場。
水じゃないんだから…。
う〜ん、並々入って重たい。1合はありそうです。テーブルにはワイングラスがあるのに。
隣のテーブルにいた獺祭の桜井博志さんに、いかがなものかをいいにいく。日頃、桜井さんと大吟醸の器についてよく話をしあっているので。桜井さんは業を煮やしてグラスも開発。
「こんなたっぷりの23%って!」
蔵元も苦笑。後ろで鶴齢の青木貴史さんも大笑い。
贅沢なお酒なのに、香りも味もこのダルマでぶグラスでは今ひとーつ、ふたーつ、みっつ。上のレストランでは日本酒はきちんとした器で提供されるのに、宴会場だと日本酒がこのグラスとは。しかも、泡ものも大吟醸もすべてこれとは、日本酒なめられてます。
自分で移し替えて飲むの巻。やっぱり足つきグラスだと断然おいしい。
こういうことはきちんと言っていかねばなりません。
「お酒はワイングラスで少量、お願いします」とオーダー。「お時間かかりますがよろしいですか」「はい」
なんで時間がかかるんだろう。
大切に醸された純米大吟醸、やっぱりグラスでしょう。
演奏が始まりました。
そそぎにきてくれた寺田さん。瓶ごともらって自分で注いで自衛したという。なるほど。
寺田さん同い年。「痩せないねー」「200g痩せたんですよぉ」
こぶとりコンビ。寺田さんと稲葉さん。身体を斜めにすると痩せて写るという。
料理は身土不二もマクロビオティックも関係ない模様。
齋藤料理長を囲んで1枚。おめでとうございます!
双子の三味線ミュージシャンは息もぴったり!
お魚プレート、そして苦手なデザート。
最後に齋藤料理長から挨拶。
いろいろな儀式も終わり
お開きとなりました。
最後に女子で記念撮影。お祝い事は皆がhappy気分に。
齋藤料理長のますますのご活躍、楽しみにしています!
発想がすごいな〜。MASSIMO LUNARUDONさんのカエルデキャンタ
September 4, 2009今週は月曜日から原稿かかえてひきこもり。
楽しいこともなくちゃ……
で、夜
とうとう
誕生日にやってきた
TOYO KITCHENセレクトの
カエルさんのデキャンタを
解禁!
やっぱり最初にお腹に入れるのは「赤」でしょう。
ピノでしょう。
ブルゴーニュでしょう。
注ぐとき、目があいました〜。
ボディが真っ赤。
うれしい! 楽しい! おいしい!
すばらしい発想ができるもんだ〜っと、ほとほと感心。
イタリア人ってすごい。
こんなに美しい実用のカエルって
なかなかいない!
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トーヨーキッチン HPのweb shopより
「ベネツィアのガラス作家MASSIMO LUNARUDONが、身近な動物からインスピレーションを得て制作しました。世界で99個の限定生産です。手作りなので一つ一つカタチが異なります」
ホント!お尻にナンバーが入ってました。吹いて作っているとこ見てみたいです!
岐阜 すり鉢60%のシェア!マルホン製陶所
July 26, 2009ピカピカと輝くブラウン!
カネコ小兵の伊藤さんに、マルホン製陶所の「すり鉢館」へご案内いただきました。2年ぶりです。
全国に流通するすり鉢の60%を製陶しています。
「モロ」と呼ばれた窯屋の広い作業場をすり鉢売り場に。大きいの、小さいの、柄あり、柄なし、ありとあらゆるすり鉢がズラリ勢揃い!
興奮気味のレイコ&アッキー
ちょっとだけ製造の現場を見せてもらいました。
大きい! 「尺玉」と言われる超特大サイズです。
あまりに重たいため、ふたりがかりでひっくり返すの図。
そうっと型をはずします。出てきた! なまなましい生すり鉢!
板の上にのせた特大すり鉢を移動して
乾燥のため移動です。大きいものはどこまでも大変。
●すり鉢の作り方
必要分の粘度をとります。
粘度を型に入れて
いざ! むぎゅぎゅぎゅぎゅる〜ん
ろくろを回し、レバーで調整しながら、型の形に沿って滑らかに平均化していきます。
地肌をととのえ
縁をととのえ
そして、いよいよ!
すり鉢の重要部分。くし目を入れていきます。
気合いを入れ、息を止め、
スッー。
入りました!
素早く、等間隔でくし目が次々と入ります。
目の角度、深さにより、あたりが変わるので最も気が抜けない作業です。
見ているわれわれも息が止まってしまいそうに。
名人芸。ここまでになるには長い時間が
美しい、整ったくし目が入ったすり鉢。
縁をととのえて完了!
そしてうんしょと運んで、型をはずし、乾燥。 その後、素焼きされ、秘伝の釉薬をかけられ、本焼きに。手間がかかっているのです。
ずらり並んだすり鉢。これは小さな(普通の)サイズです。とっても小さく見えました(笑)
マルホンのすり鉢
マルホン製陶所
岐阜県土岐市駄知町2321-55
TEL 0572-59-8730
岐阜 カネコ小兵さん その2
July 25, 2009カネコ小兵さんのとっくり資料コーナー。
とっくりの最盛期は昭和40年代後半。カネコ小兵さんでは月に13万本製造していたそうです。
その頃、お酒といえば日本酒しかなく、お燗が当たり前の時代。旅館では洗い替えを含めるとお客さん一人につき10本は必要だったとも。
それが今や、ビール、焼酎、ワインもありで、アルコール飲料の選択肢がぐんと増えました。
また、日本酒は冷酒のままグラスで注がれることも多くなりました。300mlの瓶ならそのままテーブルに並びます。とっくりは洗いにくいので、小瓶の登場は旅館も居酒屋もラクなのかもしれません。
「ひとり1本運動を言っていた事もあったんですよ(笑)」と、伊藤克紀さん。
お店やさんで、ひとり、とっくり1本割ってもらう運動(爆)
運動もむなしく…!?
その昔、月に130000本注文があったとっくり、今やなんと月に2000本と大激減。
たくさんあったとっくりの型もかなり処分してしまったそうです。残念ながら、こうしてすたれていくのですね。
いろんなデザインがありました。とっくりは計量器でもあるため、土の収縮率にとてもシビアで高度な技術が必要。1合、8勺、7.5勺など細かい注文がいろいろだったといいます。
↑左の大きさのものが、焼くと右まで縮む。
とっくり、知らなかったこと。
とっくりのへこみは持ちやすくするためだと思っていましたが、「大きく見えて、中身の容量が少なくてすむとっくりを作ってほしい」という注文に答えるためのデザインだったそうです。
とっくりの底がうんと上に上がっているのも同様の注文から。セコいっ!
昔のパッキングは藁。そして木箱。
印刷は転写シールで行われました。
カネコ小兵さんのとっくり説明。
なるほど〜。
町内にある「とっくり村」の壁面。
みんなでとっくりを出し合って展示。「これ、うちのですわ」と伊藤さん。
志野焼のいいものも。
デザインいろいろ、工夫いろいろ。
型の説明がさりげなくある外壁。
とっくりを歩いて感じる下石町でした。
岐阜 カネコ小兵さん その1
July 24, 20097月17日の早朝。いい景色〜。じつは東名高速とあるPAからの眺めです。
朝6時20分に港北PAでレイコさんとアキコさんと待ち合わせ、岐阜にGOGO!
モーニングコーヒー。スタバにて。朝早いよ〜。気持ちいい外。
岐阜といえば中央道だと私は思うけれど、三河出身のアキコさんは東名派。「距離は30km近い、値段は500円安い」といっても東名で行くという。中央道はほとんど乗らないという。
ま、海にぬけた瞬間の東名は確かに気持ちいいです。でも、東名はトラックばかりなんだな。景色はぜったい中央だと思います。
この後、浜名湖SAに寄り、ドナテロウズで鰻味のアイス、わさび味のアイスを見て(見るだけかっ)、リトルマーメイドで鰻ドッグを見てひやかし(買えよ)、岐阜へGOGO!!
到着! 下石(おろし)町のイメージキャラクターとっくりとっくん
カネコ小兵の伊藤克紀さんにお願いし、土岐市をはじめとするの陶器の現場視察です。
まずは名物「コロうどん」でお昼ご飯!郁兵衛 (いくべぇー)はカネコ小兵さんちのすぐ近く。
なまめかしいツヤありの手打ちうどん。わさびつき。
伊藤さん!仕事テキパキオトコです。
なんと「コロうどんの日」が決まったらしい。コロうどん
こだわりいろいろ。
郁兵衛は週の半分は陶芸、半分はうどんやという。半陶半うどん。
そして、カネコ小兵さん見学。
その昔、蔵元1000社のとっくり製造を担当。
とっくりと言えばカネコ小兵と言われた時代も。
「今は、99%減です ヽ(´Д`)ノ」
つづく
伊藤 環さんの器
June 11, 2008 暑い日のお昼はお蕎麦でツルリくらいがいいですね。具の無いかけ蕎麦も好きですが、ちょっと違う歯ごたえも欲しい〜っ、そんな時は納豆に焼き海苔たっぷりなんてのがド簡単で好き。
そんなシンプル蕎麦の時は、器が磁器の白ではつまらないもの。よく登場するのが伊藤 環さんの器です。焼きしめの黒のように重たい色でも重くならず、軽やかに使えるのがいいところ。土の表情もあるので、素朴な料理も品よく見せてくれます。環さんの特徴は使い手のいい、おしゃれなフォルムにあります。ほどほどの薄手感もいいのです。
環さんは「かんさん」と呼んでじつは男性。福岡は葛の名産地・秋月のお生まれで、お父さんも陶芸家。今は鮪で有名な三崎に住んで作陶されています。いつも顔が笑ってて、やさしーい、人のいーいオーラが出ています。一緒にお話ししているとつられてこちらも自然に笑ってしまう…そんな素敵な雰囲気の持ち主 (*´ェ`*) もともとの知合いである奥さんも、ふんわかタイプ。二人、ぴったりなんです。
個展があるので新作をのぞきに出かけるつもりヽ(^。^)丿
伊藤 環 展 2008年6月13日(金)〜6月22日(日) KOHORO 作家在廊日は13(金)と14(土) ←やまよはその2日間、田植えなのです。残念。
お会いになるとふんわかなお人柄がすぐわかります。笑っちゃいますよ! ご興味ある人、環さんを見に行こう!(笑)
先ほどの黒の色違いの白。何入れても似合うのです。
余談。シャンツァイ(コリアンダー)は粗く刻んで密閉容器に入れ、胡麻油を回しかけておくと冷蔵庫で2〜3日風味よく持ちます。すぐ使えて納豆に、冷や奴に、鰹のタタキにと便利。
環コレクション。盃と豆皿です。
作品展でたっぷり見てくださいね。お店でも会えます。HPのイベント欄、そしてSHOP欄を参照。
15年ぶりに買い足す
April 11, 2008手持ちのカトラリーはフォーク、スプーンそれぞれ5セットずつ。先日、8人がテーブルを囲んださい、微妙に揃わず、なんとなく気持ちが悪い。全部バラバラならいっそいいけれど、中途半端な不揃いは、テーブルが乱雑に見え、せまぜましく感じました。
どうせなら揃っていたほうが気持ちいい! どうせ買うなら早いほうが長〜く楽しめる!! と、思い切って揃えることに。
一番出番の多いシリーズに揃えることにしました。それは15年前に購入したもの。パスタがすくいやすく、なにかとよく使う日本製。
(左が15年前のもの。右が新品)
とはいえ、そう有名メーカーではなかったので、まだ、あるの!? と、半信半疑で調べたら、どっこいありました。
なぜその時、これを買ったかというと単純に素材への興味でした。カトラリーで最上のものは銀製品だと思いますが、銀は高いし、なにしろすぐ黒ずんで手入れが大変。安ものはへなへなして、スプーン曲げの少年でなくても曲がってしまう感があります。
このカトラリーの売りは18/18ステンレス。見た事がない割合に、心躍りました。銀のような(ちょっぴり)明るい輝きに「へ〜っ」という感じがしたのです。数字に弱いだけかもしれませんが(笑) 道具は使ってみなくちゃわからない。
メーカーはAZUMA。インペリアル ダブル・エイティーン(18-18ステンレス)シリーズという名称です。メーカーの説明書きによると「ステンレスの中で最も明度が高く、耐食性,機能性、美しさを極めた格調高い食卓の名品」だ、そうです。ほんとかな。とはいえ、15年たってもまだ製造を続けているというのは、それだけで嬉しい。「君はまだいたかっ!」「へへ〜〜い」
左2本は15年使い込んでいるもの。表面に無数の傷が入り、写り込みが右の新品に比べてぼんやりしてますね。
じつはもうひとつ。
下の白い皿は24年前に購入したものです。これも4枚しかないので、買い足そうかと思案中。メーカーさんのHPをみたら、当然姿はありません。24年前ですからね。ダメモトでお客さま相談室に問い合わせをしたところ、業務用としてまだ作っており、取り寄せ可能というお返事が。メーカーはノリタケです。「デパートのノリタケショップに行って注文してください」とのことだったので今度頼んでこようと思っています。
この皿に出会ってからの24年の間には、色柄質感ともさまざまな食器を使ってきました。結果、今まだ使っているアイテムは、これを含めシンプルで機能的なものだけ。
買うときは、一生つきあうつもりで真剣に選ばなくてはならないと痛感。
お財布の中のお金が「いってきます! 彼(彼女?)と交替してきます!」と、喜んでいうくらいのものでなければいけませんね。
そしてじっくり考え練られた製品なら、メーカーもそんじょそこらで製造中止にすることはないことを知りました。
バームクーヘン鍋敷き
April 1, 2008毎朝、いちばん最初に飲むのは熱いマカイバリ紅茶です(これ意外はめったにありません。なぜこのお茶がスタートなのかはまた後日)。
ポットをテーブルに置くのに欠かせない鍋敷きはいくつかあれど、使うたびに、なんだか笑ってしまうのが、この鍋敷き。
熊野へ行った帰りに寄った道の駅「紀伊長島マンボウ」で購入。尾鷲ひのきをスライスし、切り込みを入れただけと、超シンプル。
年輪がバームクーヘンみたいで、また、レコードみたいで、かつ、パックマンみたいにも見えて、なんだか笑っちゃうのです。しかも一人で立つ! 木の香りも爽やか。水でじゃぶじゃぶ洗えて清潔と、使い勝手も二重マル。
自立する尾鷲ひのき。
このバームクーヘン鍋敷きが育った尾鷲・熊野は林業が盛んな地域。ここには、FSC認証を国内で初めて取得した速水林業があります。適切に管理された森林が環境を守り、その栄養豊かな水が海に流れて、海の幸を育てるーーこの循環が山と海、人をつないでいる。山を見ず、うまい魚だけ食べさせろってわけにはいきません。
日本の林業が衰退し、放置林が増えて問題になっていますが、みんなで国産の木材を消費して、健全な森を再生! と、1枚の鍋敷きから森を思うやまよであった。鍋敷き1個買ったくらいじゃ焼け石に水だろうって!? いやハチドリの教えでもあります。
この鍋敷き、道の駅で350円。日本の林業は安すぎる……。
漆器を新しく
March 25, 2008久しぶりに器を買いました。ひと目惚れです。溜の漆椀。
ガラスのような艶、そしてシャープなフォルム。ひっくり返してもスマート。これなら他の食器とも相性が良さそう。
ひと目惚れした一番の理由は、この極薄手感。天然木ならでは可能な薄手です。だからこそこのデザインが成り立つのでしょう。木の粉と樹脂を固めて形を作り、ウレタン塗装した漆風製品が氾濫していますが、品格がまるで違います。
直接、器に口をつける汁椀なので、ここまで薄いと、さぞ繊細に舌に伝わるだろうなあ…など、さまざまな想像を廻らせて購入を決意。(10%offで買える日だったことも背中を後押し)
東武百貨店池袋店の店員さんいわく「食洗機にかけても大丈夫なんですよ」。
うちには食洗機がないけれど、それくらい堅牢だということ。デザインのみならず強さも自慢のよう。
あ、商品名がまさに「堅牢 KENRO」なんですか ∑( ゚Д゚)
お椀の生産者「土直漆器」は越前のメーカー。HPもありました。
強さと美しさへのこだわりを実現させた堅牢シリーズ。食器洗浄機や熱湯などの使用への耐久性を持ちながら、天然素材だけが持つ、使えば使うほど馴染み美しさを醸し出すその風合いをぜひお楽しみください。
なるほど。そして漆にもこだわりが
漆は完璧な天然の塗料です。この漆器に使用した漆は文化財、社寺仏閣補修用に開発された特許製法の漆です。この純度が高く丈夫な漆は1000回以上の食器洗浄機テストや煮沸テストにかけても変色や艶落ちがほとんど認められませんでした(その丈夫さが買われ現在、地元の学校給食でも使用されています。)それでいて漆独特の経年変化により漆ならではの溜色が美しい飴色(赤茶色)を帯び始めてきます。こだわりはこの強さと美しさです。日常で存分に使って漆器を楽しんでください。
「誰も真似できない、新しい天然漆塗りです」
↑なのだそうです。
用の美を追求してたどりついたのがこの形であり、デザインなのだとわかりました。堅牢シリーズもいろいろあるようですが、選んだのは「堅牢やわから椀 溜」。
土直漆器 土田さんに「堅牢シリーズ」についてお聞きしました (^。^)
「堅牢シリーズは、発売してもう6年目になりますが、天然木、天然塗料でありながら食器洗浄機にも入るというまさに堅牢な椀でございます。今のところ、とくにクレームもでておりませんので弊社も自信をもっておススメいたします。また、そういう丈夫な漆を使っている為、総溜塗り(普通あまり内側は溜で塗りません)も、漆が丈夫な証拠としてださせていただいております。ガンガン使っていただいて美しい飴色を帯びるのを楽しんでください」
6年たってクレームなし ヽ(゚∀゚)ノ サスガ
ガンガン使って風合いの変化を楽しみたいと思います。
さて、やまよ。今までどんなお椀を使ってきたかといいますと
よく使うお椀を紹介します。
(左)十時啓悦さん作。個展で購入し、すでに10年近くたちますが、丈夫でびくともせず、味わいは増すばかり。大ぶりなので具だくさんの汁ものに重宝。小丼としても便利。ほぼ毎日使っています。(右)1996年刊行の「おいしい東北」の取材で訪れた会津「鈴木屋利兵衛」で購入。底が丸くふくらんだほてい形。朱と溜、どちらも捨てきれず1色ずつ購入(今なら心を鬼にして、どちらかの色にします)。
古い漆器2種。
(左)境港の実家、納戸で寝ていた超古椀。今はなきおばあちゃんの若い時代からあったとか。明治時代? (右)宮城の古道具やさんで96年に購入。どちらも重ねられて便利。きちんと作られた漆器は長持ちすることを実感。
濡れたように鮮やかな赤! うちの家宝、漆の椀KING 角 偉三郎さんのお椀です。
角さんの漆器に出会ってから漆に開眼しました。角さんの合鹿椀はつとに有名ですが、どのアイテムも今までの漆器にはない形ばかりで、いたく感動。伝統とモダンの融合。個展に行くたび。ため息ついて帰ってきたことを思い出します。残念ながら2005年に旅立たれてしまい新作を見る事はできません。これは工芸・端玉の個展で購入。和倉温泉に美術館も。本も出ています。
温かで軽い、ほっこり楽しい漆のお椀。久しぶりに一同に並べてみました。気持ちよさそう。こうしてみると、堅牢シリーズがいかに薄いかわかりますね(上から2個目の真ん中)。どれもそれぞれに味があります。
*ただし、超薄いのでアツアツの汁を注ぐと熱い…です。