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« Previous Entries Next Entries »伊藤 環さんの器
June 11, 2008 暑い日のお昼はお蕎麦でツルリくらいがいいですね。具の無いかけ蕎麦も好きですが、ちょっと違う歯ごたえも欲しい〜っ、そんな時は納豆に焼き海苔たっぷりなんてのがド簡単で好き。
そんなシンプル蕎麦の時は、器が磁器の白ではつまらないもの。よく登場するのが伊藤 環さんの器です。焼きしめの黒のように重たい色でも重くならず、軽やかに使えるのがいいところ。土の表情もあるので、素朴な料理も品よく見せてくれます。環さんの特徴は使い手のいい、おしゃれなフォルムにあります。ほどほどの薄手感もいいのです。
環さんは「かんさん」と呼んでじつは男性。福岡は葛の名産地・秋月のお生まれで、お父さんも陶芸家。今は鮪で有名な三崎に住んで作陶されています。いつも顔が笑ってて、やさしーい、人のいーいオーラが出ています。一緒にお話ししているとつられてこちらも自然に笑ってしまう…そんな素敵な雰囲気の持ち主 (*´ェ`*) もともとの知合いである奥さんも、ふんわかタイプ。二人、ぴったりなんです。
個展があるので新作をのぞきに出かけるつもりヽ(^。^)丿
伊藤 環 展 2008年6月13日(金)〜6月22日(日) KOHORO 作家在廊日は13(金)と14(土) ←やまよはその2日間、田植えなのです。残念。
お会いになるとふんわかなお人柄がすぐわかります。笑っちゃいますよ! ご興味ある人、環さんを見に行こう!(笑)
先ほどの黒の色違いの白。何入れても似合うのです。
余談。シャンツァイ(コリアンダー)は粗く刻んで密閉容器に入れ、胡麻油を回しかけておくと冷蔵庫で2〜3日風味よく持ちます。すぐ使えて納豆に、冷や奴に、鰹のタタキにと便利。
環コレクション。盃と豆皿です。
作品展でたっぷり見てくださいね。お店でも会えます。HPのイベント欄、そしてSHOP欄を参照。
6月29日は「女性蔵人の会」
June 5, 2008三重県伊賀で無農薬で田んぼを手がけ、純米酒を醸す森喜るみこさんから、女性の蔵人によるお酒の会のご案内がありましたヽ(^。^)丿
「全国27の蔵元から、女性の蔵人が自慢の日本酒を携えて東京にやってきます」。というもので、前回参加した時、それぞれの蔵ブースの前にお酒と郷土の珍味が用意され、そのマッチングが楽しかったのでした。女性がお酒を語ると”食と酒は切り離せない”ことがわかります! たのしく、おいしく、食事を充実させる日本酒。27銘柄を一同に味わってみませんか? やまよモチロン参加 (o^-’)b 蔵をご紹介!(敬称略)
地名 蔵元社名 代表銘柄 代表女性蔵人1 岩手県 月の輪酒造店 月の輪 横沢裕子2 秋田県 舞鶴酒造 田从 工藤華子3 山形県 月山酒造 銀嶺月山 鈴木和香子4 山形県 和田酒造 あら玉 月山丸 和田弥寿子5 茨城県 月の井酒造店 月の井 坂本敬子6 栃木県 若駒酒造 [...]
赤峰勝人さん東京講演会報告
May 14, 2008無農薬、無化学肥料による循環農法の素晴らしさを説く、大分県臼杵の赤峰勝人さん(写真は07年6月末の畑)↑茄子畑 ↓きゅうり畑
4年ぶりの東京講演は立ち見が出るほどの大盛況。待ってました!
20年かけて完成した赤峰さんの完全無農薬による作物づくり。なにより大事な↑理想の土の栄養分の割合を説明中。
お草さま
土にイネ科の草がはえたら「カルシウム不足」のサイン。「草は、そこの土に必要だからはえる。足りないものがはえてくるんじゃ。だから土へ返すと、今度は違う草がはえてくる。そしたらまた返してやればいい。それを繰り返すとだんだんいい土になってくる」
「そんな大事なお草さまを、除草剤で枯らすだなんてとんでもない。草が悪もんと思っとるからそんなことをする。まったく違うんよ」
イネ科のタケ、ススキがはえて土に返すと → スギナがはえる。また土に返すと → ハコベ、ナズナ、カラスノエンドウがはえてくる。こうなったらしめたもの。良い土になってきた証拠。赤峰さんの畑には15〜16種類はえているとか。
「畑に育つ草を大切にすること」
草が土作りの主役!
一般的に”常識” とされていることに警告も。
「農薬を使わない野菜は、虫が食うから安全だというのはウソです。本物の無農薬、無化学肥料栽培の作物には、虫がほとんどつきません」
赤峰さんの野菜は、農薬も化学肥料も使わないのに、収量も、味も、大きさも立派! 三拍子揃った作物づくりです。
未熟堆肥の恐さを語ります。
「畑から作物をいただいた、その分の堆肥を返します。この時、肝心なのが ”完熟の堆肥” だということ。少しでも未熟なものを入れると、必ず ”神虫” さんが出てきて教えてくれます。虫さんは悪さをするために出てくるのではありません。野菜につく虫は、人や動物に害のあるものだけを代わりに食べてくれているんです。だから、害虫なんてとてもいえません。お虫さま。ありがたい神虫さまなんです!」
当然、赤峰さんの畑は草だらけ。下の映像は、赤峰さんの人参畑。それは見事な人参がずらりと並んでいます。
「ジュースにしたらたまらないおいしさ!」
以前、飲ませてもらったことがありますが、自然な甘さがたっぷりで味が濃い! 妙なエグミは一切なし。葉っぱも天ぷらにすると抜群においしかったです。
赤峰さんの願いは「化学肥料、農薬、石油化合物質を地球上からなくすこと」にあります。その昔、最高の野菜作りを目指して近代農業をやりつくし、そのうえで循環農法にたどり着いた赤峰さん。だからこそ、その言葉に説得力があります。
こちらは田んぼ。種まきから40日ぐらいたつと葉っぱが、五・五葉に育つそうです。その苗は人でいうと「高校生くらいに育っている」と赤峰さん。「稲の意識が目覚めた状態だから、気象や天地異変を予知でき、自然環境に対応できる稲に育っている」
赤峰さんの田んぼはこの苗を1本ずつ、手植えしています。この1本植え田んぼでは、10アールで10俵とれるそうです。
終了後はサイン会。 新刊「ニンジンから宇宙へ 2」を手に、皆さん長蛇の列。
65歳になってますます元気! 肌つやぴかの赤峰さん。現在、11町の畑と1町の田んぼをお弟子さんとともに手がけています。*1町は10反。約1ha相当です。赤峰勝人さんHP
居合道五段、合気道二段。均整のとれた身体はどんな姿勢もきれいにきまります。
スローフードフェア2008
April 28, 2008スローフードフェア2008「やっぱりお米は主食だね」がパシフィコ横浜で開催されました。NPO法人スローフードジャパン、横浜スローフード協会の主催です。 事務局を努めるコンパッソの赤石さんにご案内いただき、快晴の横浜へgo!「米」が主役だけあって全国の銘柄米の炊き比べ(しかも伊賀焼、長谷製陶の土鍋で!)もあり。
もちろん米といったら日本酒!もずらり。そして、イベントも!
お米にまつわるセミナーもいろいろです。お米ソムリエ、スズノブ米店の西島豊造さんによる「お米をもっと楽しむ」や「日本酒の真価を楽しむサイエンス」と題して日本酒スタイリストの木村克己さんも! 他にも贅沢な講師陣ずらりで、どの講座もクラクラするほど参加したかったですが、いっぺんに4本同時に始まるので厳しい選択を迫られました(笑)。2日間の開催でしたが、分割してほしかったほど。
Vege T0-FU.創業明治41年という豆光さんの新商品です。豆光さんは津久井在来種を使った豆腐が、濃厚でそりゃおいしいと神奈川地区ではつとに有名。味の裏付けがあるだけに、新ブランド「naturara MAMEKO」も、斬新かつ美味。野菜ペーストを加えた新しい感覚のお豆腐。中でも変わり種は「ショコラ ドゥ トーフ」で、バレンタイン用商品だったのが、問い合わせやリピーターが続出で定番になったとか。意外なおいしさ、機会があればお試しを! 社長の渋谷弘三さん頼もしいです。
和歌山県みなべ町の佐々木農園、佐々木敏明さんが手がける、完熟の梅と海の精の塩だけを使ったという「富之助の南高梅の白干し」。フルーティな香り、かつパンチのあるうまい風味。「種の芯までおいしいです」と佐々木さんがいう通り、本当に種からいつまでも味が出るので、口の中から出せません。白干しは梅の良さ、塩の良さがストレートに出るため、自信がないと作れない商品です。
その佐々木さんが手に持つ新商品「富之助の紀の香」。塩をまったく使わず、梅、還元水飴、米酢だけで仕込んだもの。酢で甘みがぐっと引き出したお茶うけに最適という、今までにないデザート梅です。工夫の一品ですね。
「米」がテーマだけに、日本酒コーナーも充実。やや樽酒発見! でも、樽酒はまずい普通酒が入っているケースが多いので注意が必要。においをきくと、おや風味がいい。なになに神奈川の地酒?
あ〜、いずみ橋さんの特別純米酒!ではありませんか。嬉しい! 純米酒の自然な甘みに木の香りがあいまって、すこぶる美味。幸せ。やっぱり樽酒はおめでたい。 このほか全国の53銘柄がきき酒できるという。なかなか良いセレクトのお酒ばかりでした。テーマが「米」ですもんね。いずみ橋さんは米作りから手がける蔵元です。
またまたお酒。こちらは神奈川県酒造協同組合の出展ブースです。神奈川には樽酒で紹介したいずみ橋さんを含めて、現在14社。各蔵元の純米酒がずらり勢揃い。神奈川といえども味わいさまざま。生もと造りを昔から手がける蔵があることも知りました。
良い「米」を食べて、飲んで、支払って、しっかり消費! ヽ(^。^)丿 明るい日本!
静岡 本気のお茶摘み 2
April 24, 2008「本気のお茶摘み」の続きです。
製茶場へ行くと、湯気もうもう。摘まれた茶葉は酸化を止めるために、まず蒸されます。およそ30秒だとか。
蒸しの状態をチェックしてます。傷んだ葉があれば外します。
竹籠にじゃんじゃん蒸したての葉が集まります。ここでも傷んだ葉がないかチェック!
蒸したての鮮やかな葉。このままでもおいしそう!
蒸された葉は「粗揉機」 に入ります。機械の中では、熱風とともに茶葉が回転し、乾かしながら揉むという工程が繰り返されるそうです。茶温は36度くらいをキープ。温度が高すぎると赤くなり、低いとお茶が青くさくなるので、常に状態をチェックしながら温度管理につとめます。ここで体積が5分の1になるそうです。
上からのぞいてみると、茶葉は熱風とともに、すごい勢いで回っています。
次に茶葉は「揉捻機」にかけられます。茎と葉の水分を均一にするのが目的です。普通のお茶は30分くらい。いいお茶に仕上げる時は60分くらいかけるそうです。今日のみんなで摘んだお茶はモチロン60分仕上げ!
ようやく、この状態に。茎と葉が一体化してきました。
次に「中揉機」に入り、また揉まれていきます。
はい。ここで製茶場を中抜けして、片平豊さんのお茶畑を見学に行きました。
どんどんどんどん山道に入ります〜。
標高300m、すごいところでした〜 ヽ(`д´;)ノ 詳しくはnext
さて、2時間後に製茶場へ戻ると、ガチャコンガチャコンと、最終仕上げの機械が稼動していました。
お茶といったらこの方! 日本茶インストラクターでもある、静岡県中部農林事務所生産振興課の永谷隆行さんです。名刺には「富国有徳 創知恊働 しずおかの挑戦。」とありました。静岡県、本気の取り組み。
ガチャコンガチャコン
人間が両手で揉む状態を機械化したマシンだそうです。
だんだんお茶らしくなってきました。でも「まだまだです」と生産者のひとり山本園の山本さん。
茶葉の様子をみながら、上の重りを調節していきます。えんえんとガチャコン作業は続きます。
葉が丸まると裏面が表になります。葉の裏の細かい毛をきちんと丁寧にとれるまで揉まないと、お茶にツヤが出ないそうです。この状態で完成かとおもいきや、「いや、まだまだです」と山本さん。完成までの遠い道のり。
なのですが、夜7時をまわったので、そろそろ東京に戻る時間となりました。それでは残念ながら途中で失礼しますと言ったところ、「ちょっと待って〜」と、完成のちょっと前仕上げのお茶を少しだけわけていただきました。
それがこれです。
完成品のちょっと前とはいえ充分にツヤピカ。
家に帰ってさっそく60度の湯で、1分間おいて飲んでみました。
出来立てホヤホヤ。香りやわらか、あま〜いお茶でした。
全部同じお茶ですが、器によってこんなに水色が違ってみえるんですね。器でも味わいが変るので、いろいろ飲み比べると楽しいです。
「本気のお茶摘みのお茶」は、パッケージに参加者全員の名前が入って送られてくるそうです。楽しみ! 50g 1000円で販売もあり(限定品なので売り切れかもしれませんが。詳しくは茶専門店まで)
お茶のことがよくわかる有意義な一日でした。「清水みんなのお茶を創る会」のみなさんありがとうございました!
静岡 本気のお茶摘み
April 23, 2008清水みんなのお茶を創る会主催の「第2回 本気のお茶摘み」に参加。茶園は駿河湾と富士山を望む、静岡市清水区日本平(駒越)にあり、絶好のロケーション。ただし、山の上の茶園のため途中から車が入れず、頂上近くまで20分ほど歩きました。
うわ〜。広々のびのび。来てよかった〜。
摘む前に指導がありました。
「今日は一芯三葉(いっしんさんよう)でカットしてください。注意する点は爪ではなく、指の腹で摘むことです」
爪の力で切ると、お茶の色が赤く酸化してしまうとか。自然にぽきんと折れる状態がいいお茶になるそうです。力づくはいけませんね。何事も。さ、いざチャレンジ!
お茶ファンの素人に混じり、5名のお茶摘みベテランさんが参加。早い早い。動きが早くてきれいです。
↑やまよの右隣りで茶摘み中のベテランさん。正確で早く、茶樹にもやさしい動きです。
「冬を越えて、よう、元気に育ってくれました。ありがたい気持ちいっぱいで摘んでいます」とベテランさん。
やわらか〜い、お茶の新芽。指の腹でポンと折る作業、気持ちいい!
参加者全員、下を向いたまま無口になり真剣に挑みます。それを見た主催者さんが「みなさ〜〜ん、お茶摘みは楽しんでしてください。ときどき葉っぱを口に入れたりして(笑) おしゃべりしながら楽しく摘むといいお茶になります。怒りながら摘むといいお茶になりません〜」一同大笑い。
お言葉に甘えて、口に含んでみました。まだやわやわの赤ちゃんみたいな茶は噛むと、フレッシュな苦みが。これが蒸して、揉むと、煎茶になるんですね。
やまよが摘んだお茶の葉。摘んだばかりは香りませんが、カゴに入れて太陽の光に浴びて乾燥してくると、あのお茶の香りがふわ〜〜っと漂ってきます。う〜ん、いい匂い! 幸せ感いっぱい!
さて、この会の名前にある「本気」。なぜ本気か、というと、お茶を仕込むには最低35kgの葉が必要で、その目標量に達成するまでは茶摘みが終わらない からだそうです。ベテランのお茶摘みさんは1日で10kg *:`( ゚д゚*) 摘むそうです。機械は1日1トン (ll゚◇゚ll) だとか。
途中、計量タイムがあり、それぞれがどれくらい摘んだか記録されます。茶葉の入ったカゴを持っていそいそ行くと
結構摘んだと思ったのに、たったの380g (-_-) がんばらねば。
途中、お茶栽培農家の片平豊さんに「品評会用のお茶に仕上げる時は、指4本の幅に収まる一心ニ葉(いっしんによう)で摘むんです」と教わりました。「もっと厳しい人は指3本とも、マッチ棒の幅ともいいますよ」
もくもくと茶摘み中。目標10kg (ウソウソ)慣れない早起きをした顔
↑こちらの茶樹、左側は機械でガ〜ッとスピーディにカットした後です。葉が途中で、すぱっとカットされているのがわかります。切り口が茶色い。酸化しているため、品評会に出す最高級のお茶にはならないそうです。
手で摘むと、茎の切り口しかダメージを受けません。また、傷んだ葉は、見て判断ができるため混ざりません。そんなことから最高級茶を仕込む時には、手摘みが欠かせないのだそうです。
手摘みがいいと思っても、茶畑全部、ひとりでよろしく! なんて言われたら途方にくれます。旬が逃げちゃいます。
35kgの目標達成の後は、昼食タイム。お茶とたけのこ、みかんの産地なので、たけのこの煮物やみかんが参加者全員にふるまわれました。敷物のござもたくさん用意してあり、心遣いに感激。
この後、摘まれた葉は急ぎ、製茶場へとまわされました。それはまた次回。
赤峰勝人さん講演会*東京
April 16, 2008農薬、化学肥料を一切使わない「循環農法」で、「収量、見栄え、味」ともに満点!という三拍子揃った完全無農薬野菜とお米を栽培する赤峰勝人さん。アトピーの人が安心して食べられる野菜で知られています。自然の食べ物を通して、循環の大切さを訴え続ける本物のお百姓さんです! 赤峰さんについて、詳しくは著書「ニンジンから宇宙へ」をお読みください。やまよが編集担当した料理本「赤峰勝人の野菜ごはん」もおすすめです。
5月10日土曜日に東京の科学技術館サイエンスホールで講演会があります。畑で学んだ赤峰さんの土からのメッセージを聴けるチャンス。
参加お申込は「関東なずなの会」鈴木さんまでご連絡ください(そのあと振込という手順です。チケットは当日受付にて引き換え)
●連絡先090−6566−6963(鈴木さん)kantonazuna@gmail.com
●振込み先はゆうちょ銀行 10000−24057361 名義 スズキアヤコ
赤峰勝人講演会「循環のはなし」5月10日土曜日 科学技術館サイエンスホール 開場13:30 開演14:00参加費1500円(当日2000円)
主催/関東なずなの会 *ボランティアスタッフも募集中
ORGANIC FESTA in Tokyo
April 14, 2008一日中、雨の降る寒〜い日曜日、勝ちどきのトリトンスクエアでNPO法人EUOFA(オーガニック協会)が主催する「ORGANIC FESTA in Tokyo」が開催。事務局から日本酒の話をしてほしいと依頼があり、行ってきました。
オーガニックのワイン生産者が多数来日する中で、どっこいオーガニッックの米でがんばる日本酒があるということで「日本酒だってオーガニック 〜米作りから始まる純米酒〜」というお題目で岡山県の丸本酒造の丸本仁一郎さんと壇上へ。
ワイナリーはぶどう作りから醸造までを行いますが、日本酒は米の栽培から手がける蔵はほとんどありません。
日本酒だって、原材料がおいしくて安全にこしたことない! 丸本さんは故永谷先生に指導を受け、三黄の稲作りに励んできました。特区ができた年、全国に先駆けて農業特区を取得。ゆくゆくは全量自家栽培の「農産酒蔵」を目指しています。
昨年、有機栽培の山田錦の田んぼで稲刈りを体験!
NY帰りの丸本さん(ばりばり時差ぼけ中)
「山田錦は原始的なお米。だからこそオーガニック栽培に向くのです」
農薬、化学肥料を一切使わない田んぼには、なずな、はこべなど15種類以上の草がにぎやかに生えるといいます。特に熟成させると味のノリが断然違うとか。自然児米の底力! 丸本酒造は蔵見学OK。蔵の前の田んぼが黄金色になる9〜10月がお薦め!
オーガニックの純米酒とワインを扱う鈴木三河屋さんもブースを出され、静岡の喜久酔の松下米など、おいしい純米酒各種が有料試飲で楽しめました。
そしてお楽しみはまだまだ!
海外の生産者に直接話が聞けることです。フランス語、英語ができないやまよですが、ボランティアスタッフたちが大活躍。
写真のアシャールさんは泡専門家。自信作は「クレレット ド ディ ビオ
シュールという補糖なしでつくる古代製法の泡の酒。ミュスカというぶどうのみで作ったアルコール7%という甘口。完熟りんごみたいな甘〜い香りとマイルドな甘み、誰もがおいしい〜を連発。もちろん、二次醗酵を経たきれの良い辛口スパークリングも醸造。すべてぶどう栽培から手がけています。
アシャールさんに澱の抜き方を教わりました。耳学問で聞いていた内容と違います。やはり自分で確かめねばなりませんね。他にも質問いろいろ。とった澱はその後どうするの? なぜ、垂直に瓶を立てないの? とか。素人でなくちゃ聞けません(笑) 聞くのは一時の恥。
さて、その澱。今は冷却法でラクになったそうですが、機械ができる前はどうやって抜いていたのか疑問でした。「それは良い質問だ!」と昔の抜き方を丁寧に身振り手振りで説明してくれました〜。瓶の角度をいろいろ変えて見せてくれ、瓶内で泡の移動がゆらゆらする動作を繰り返し、「この泡を見極めて瞬時に抜く」のだとか。親指が肝心要 d(-_☆)
1本1本!?
気圧との1本勝負!?
「思い出したくない過去だよ」と笑うアシャールさん。人間泡まみれになったことが何回もある模様。とはいえその技術はご自慢でもあるようです。
マヴィさんのHPからアシャールさんのもうひとつの特徴は、普通のワインはつくらない、「泡職人」であること。普通のというのは、スティルワイン(非発泡性の、赤、白、ロゼワインなど)のことで、スパークリングワイン専門の造り手なのです。スパークリングワインは通常のワインに比べて造るのに手間がかかるのですが、もう生涯それ一本に注力しています。
まさに泡のことなら何から何まで知り尽くした職人。マヴィ訪問時にも、逆さにして瓶口にたまった澱を仮止めのコルクと共に抜き取る「デゴルジュマン」という技を、鮮やかに披露してくれました。お見事!
デゴルジュマン、いつかこの目で見てみたい!ε=(>ε<)
泡といえばこのシャンパンもすごい!ブリヤール家は、オヴィレ村で代々続いているぶどう農家で、1970年にオーガニック転換したパイオニア。希少なオーガニックシャンパンを醸しています。ドメーヌ名の「ヴァンサン ブリヤール」はご主人の名前。
これを飲んだら某有名泡メーカー「ド」「ブ」にウン万円出しているのがばかばかしくなるかも。三ツ星レストランがレベルの高いオーガニックを扱い始めたとボアソー教授が話してましたが、そうでしょう、そうだろうという品質。とっておきの日に開けたい一本!うちの冷蔵庫にも半年前から冷えてます。冷蔵庫開けるたびにご対面〜ニンマリ。とっておきの日、早くこないかな!!
ボアソー教授とアルザスのピノノワール
株式会社マヴィさん、この冬、なんと境港に社員旅行(!?)で行ったそうです。その時に「焼き蟹にはアルザスのピノノワールがあう!」と意外な発見があったとか。北の地のピノ。ブルゴーニュとはまた違う繊細な香りと果実味。でも、焼き蟹とねえ。境港でねえ。境港はやまよの生まれ故郷でやんすよ。
ヤッホーブルーイングの「オーガニックビール信州燦燦」今回見たら、商品パッケージをSUNSUNとマイナーチェンジしてました。Uさんいわく「漢字の燦燦が読んでもらえないので」とか。これなら「サンサンオーガニックビール」と読めますね。モルトもホップもドイツ産。有機麦芽、有機ホップを100%使用。やまよはここの「東京ブラック」も好き!
雪中、秋田の酒 IN 赤プリ
March 6, 2008秋田県酒造協同組合主催の「秋田の酒きき酒会」にパネラーとして参加しました。三女傑!?だそうで、dancyuの里見美香さん、フリーライターの藤田千恵子さん、そしてなぜかやまよ( 里見さんと藤田さんの飲む量を比べると、やまよは十分の一程度だから正確には2女傑+1(^。^))。今、お酒に求めるもの。そして酒販店さん、飲食店さんへのリクエスト、秋田のお酒の魅力について3人で語りました。
そのあとはお待ちかね!「秋田の酒を楽しむ会」はじまり、はじまり〜。なまはげも登場です! なまはげさん、日本酒を飲まない家に行って「酒飲まねぇこはいねが?」と怒ってほしい。
なまはげのほか、小町娘も、蔵元も、杜氏さんもステージに!秋田清酒の杜氏・斉藤泰幸さんが「米とぎうた」を熱唱。ほんとは「朝まで歌えるほどたくさんある」とか。見事な美声にみんなうっとり! 感動でした。
いなにわうどんに、秋田名物「ひろっこ」あさつきの芽(うどんにのせたのはやまよです)
汁、山菜、いぶりがっこ……と、秋田名物もりだくさん! 赤プリの料理長も秋田出身とか。
いぶりがっこ。挨拶をされる秋田酒造組合会長の伊藤辰郎さん。
素敵な美酒にたくさん出会えました。
漫画家・高瀬先生の純米酒ネクタイすごい!
つづきはまた! 明日から神島行ってきます。
獺祭23%でクリスマス*イブイブ
December 28, 2007「獺祭」ブランドで知られる ”山口県の山奥の小さな蔵” 旭酒造の桜井さんとお酒の会を一緒にしました。クリスマスの前の前の前日、22日です☆
皆さんに日本酒のことを知ってもらおう、親しんでもらおうという企画でした。こと日本酒は種類が多く、わかりにくいと言われます。過去にまずい日本酒を飲んでキライになっている方も大勢いらっしゃいます。かくいう私もそうでした (-_-)
おいしい純米酒と出会えば誤解は簡単にとけるはず。日本酒の真の実力を知ってもらうには、上質な酒と出会い、飲んでいただくこと。
知識として知っておきたいのは、日本酒には「純米酒」と「アルコール入りの日本酒」があること。その2種類のお酒それぞれに、精米歩合による差があり、50%まで磨けば大吟醸になり、60%ならば吟醸と名乗ることができます。
この説明をするのに、しかも22日にぴったりな蔵が旭酒造さん!
1 純米酒しかつくっていない。2 しかも大吟醸 ”しか” つくっていない。3 23%精米のスパークリング「聖夜限定」!がある。
上の2点に特化しているのは全国でも茨城の「郷の誉」の名柄で知られる須藤本家さんと2蔵だけだそうです。
日本酒の9割はアルコール入りのお酒というから驚きです。
では旭酒造のお酒の値段が高いかというと「獺祭 純米吟醸50%磨き」のお酒720ml、1313円 という良心的価格。
写真下の真珠の粒のような白い玉が23%まで磨いたお米(奥は玄米)
まず初めに試していただいたのは、精米歩合が23%で瓶内二次醗酵させたシュワシュワ〜!のスパークリング。お米ならではの爽やかな香りとやわらかな泡だちが特徴の白濁した純米大吟醸です。山田錦のパワーおそるべし。さて、これには冬フルーツとドライフルーツを使った「純米マチェドニア」を合わせました。もちろん砂糖は使いません。
Ψ(`∀´)Ψ
このほか「搾菜豆腐」「生姜味噌」「わかめと葱の蕎麦サラダ」「豆乳湯豆腐」などをお酒の精米歩合別に合わせて楽しみました。レシピはひとつ前のブログを参照。
↑フランスで活躍中のライター角野恵子さんのママ(山梨県在住)作成の干し柿! ぷっくりとしてきれいなオレンジ色。果肉しっとり。これもin。
○DASSAI マチェドニア
材料干しプルーン 20個干し柿 大1個洋梨 1個キーウィ 2個
純米酒(獺祭「温め酒」)フルーツがひたるくらい
ローズマリー 少々粗挽き黒こしょう、自然海塩 各 極少々
作り方1 干しプルーンはぬるま湯で洗い、サイコロ大にカットしてボールに入れ、純米酒を漬かるまで注ぐ。2 洋梨、キーウィは皮をむき、干し柿とともにサイコロ大に切る。3 2を1のボールに入れ、酒をひたひたになるまで注ぐ。4 ローズマリーの葉を極細く刻んで加える。黒こしょうも極少々、塩は箸の先にのるくらいのわずかな量を入れてざっくり混ぜる。ラップして冷蔵庫に入れ15分以上寝かして味をなじませる。フルーツから水分が出て、全体がねっとりつややかになったらOK。
*お酒は古酒を入れると香ばしい風味もアップ! ブレンドも楽しい。*市販のフルーツは農薬がたっぷり使われています。やまよはリマ東北沢店かGAIA、ナチュラルハウスなどで、生産履歴がわかるものを選んでいます。