Archive for December, 2010
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December 31, 201012月12日「日本の酒と食の文化を守る会」忘年会が目黒雅敘園で開催。第一部は三遊亭鳳楽師匠の古典落語鑑賞会。演目は「居残り佐平次」!
そして第二部。恒例の蔵元1分間スピーチ。緊張する蔵元。そして対岸では待ってましたの皆さん。短くまとめ、オチをつけて笑ってもらってナンボという。つまらないのはオモシロないし、長いのはさらに厳禁。この会終了後から、よく年の練習をする蔵元もいるとかいないとか。
西の関の萱島さん「お隣は誰の席?西のせき!」
窓の梅古賀さんの「まあ、どの梅?」これら古典の域。
司牡丹の竹村さんは「ふくよかまさはるです」と挨拶。今年1年は龍馬伝であけてしめ。
(左)李白の田中裕一郎さん。残念ながら本年お亡くなりになった父・竹次郎さんの定番文句「りはくみっかでおいでください」をうまく織り交ぜ拍手喝采!(右)千代むすび酒造の岡空京子さん。妖怪、ゲゲゲの町であけてしめ。
獺祭の櫻井博志さん。今年はオオウケ。右側の辻さんの口が一から逆への字へ(笑)
(左)七号酵母発祥蔵の真澄さん。今年は蔵に車が突っ込んでくるという災難ありでしたが誰も怪我人なし。壊れた部分で新しい事計画中。(右)神亀酒造の小川原専務。「師匠はおおかんばん!わたしはおかんばん!」
今年のスピーチは南から順番。北の蔵元になるまで40分以上経過。浦霞の佐浦さん「東北人は暑さに慣れていないので、来年は北から順にお願いします」(右)南部美人の久慈さん。
(左)秋田の天寿の大井さん、汗だくだく。(右)秋田清酒の伊藤さんと総勢28蔵。
日本の酒と食の文化を守る会・会長の村田淳一さんの挨拶。司会は三遊亭鳳楽師匠。
畳の大広間に200名のパチパチが響く。なかなか聞けない音です。全員一致は「早く飲みたい」
乾杯のご発声は、ローソンの新浪社長。コンビニ界ではダントツの品揃えというけれど日本酒しかとよろしくお願いします。
神亀センム。普通でいてください。この会ではお看板ならぬお燗番として大活躍。
目黒雅叙園のお造り。大根の薄切りではさんで出てきます。乾燥が防げ、千六本に切る事もなく簡単でいいのでしょう。これで魚さえ良ければ、もっと。
からすみ珍味類には大古酒の燗酒を。
センムも師匠と撮りますよ!というといい顔で写る。(右)宮崎のお友達とはいつものセンム。
大吟醸が中心の宴。中ごろになると皆がセンムのところに「お燗ちょうだい〜」とやってくる。
小島稔さんと喜楽長の蔵元ご子息。蔵は継がず、霞ヶ関界隈勤務中。
岡山御前酒のダンディー辻均一郎さん、これは小顔に写った!(右)着物でシックな岡空京子さん。
RLの古屋さん、CGCの平間さん。(右)西の席じゃなくて西の関さん。
(左)垣添直也さんと藤原謙次さん。櫻井さん顔が小さい。
岡永の飯田さんと。この頃はすっかり出来上がって「写真撮ってくだっさい〜」とか言っていたに違いない。するとこのあとすぐに、飯田さんは呼び出しが。お開きtimeへ
飯田さんの三本締めでお開きという。
シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャン、シャン
サザンが三で九+チョン。最後の一つプラスで丸くおさまる! 日本のすばらしい締め方!
帰りがけショット。(左)田中さん(真ん中)を挟んで、へーまさんと私はじつは同い年。(右)郷の誉・須藤さん。今日も、この乱れを知らぬヘアスタイル。たぶん来年も同じでしょう。
神亀センムのお道具入れ。来年もよろしくお願いします!
●参加蔵元
男山(北海道) 出羽鶴(秋田) 天寿(秋田)南部美人(岩手)出羽桜(山形) 東光(山形) 浦霞(宮城) 奥の松(福島) 郷乃誉(茨城) 天鷹(栃木) 水芭蕉 (群馬) 神亀(埼玉) 真澄(長野) 八海山(新潟) 満寿泉(富山) 蓬莱泉(愛知) 花美蔵(岐阜) 月の桂(京都) 百楽門(奈良) 小鼓(兵庫) 御前酒(岡山) 獺祭(山口)千代むすび(鳥取) 李白(島根) 司牡丹(高知) 雪雀(愛媛) 窓の梅(佐賀) 西の関(大分)
日本の酒と食の文化を守る会2009忘年会
日本の酒と食の文化を守る会2008忘年会
富山の酒とかまぼこフェア
December 31, 2010富山のゴッドマザー大谷洋子さんから「富山の酒とかまぼこフェア2010」ありますよ〜!と。有楽町の東京交通会館で開催。11月3日の出来事。
かまぼこと日本酒!? 魚と米、水がいい富山だからこその組み合わせなんだそう。
今年で3回目だそうです。富山の15の蔵元と10のかまぼこメーカーが集合。富山でも行われないイベントで80銘柄の日本酒と90種のかまぼこが勢揃いという。試飲、試食だけでなく、各メーカーが自己責任で販売!するのが面白い。しかし、富山のかまぼこはオモロイですわ。伴さんに持ってもらったおめでたいの鯛、宝船。大きい!
「結び」のかまぼこ。おめでたものがなんでもかまぼこで登場!
曙を醸す氷見の高澤酒造場さん。せっちゃんとこで飲んだです。
氷見らしいラベル!
最近、大谷さんの影響で(笑)飲む事が増えた「そうこっぽりとはできません」コピーが有名、きれいな美酒、清都酒造場「勝駒」。ジュニアです!
(左)母みたいなものよ!と大谷洋子さん。ジュニアは独身♥(右)酒縁川島の川島ママ。トレードマークの帽子で来場。
(左)今回イベントのチケット。1500円なり。お酒に、かまぼこに使える商品券300円×2枚つき。これはよござんす! (右)着物姿の二升ガールズ・松の屋るみさんと、更級丸屋の女将さん。
富美菊・羽根屋さんは富山の酒造好適米を使ったお酒を。
よしのともさん。蟹用、鰤用のお酒も販売。
95%純米蔵だそうです。
千代鶴さん。初めていただきましたが、やわらかでおいしい!富山期待のホープ発見。
テーブルにリネンのクロスを敷いて趣味もよく。HPもその雰囲気、いいっ!! 二升ガールズもチェック中。
噺家みたいな名前だといつも思う三笑楽さん。前掛けいいな〜。
そうそう楽しく笑って飲まなくちゃ!
成政酒造・なりまささんの「魂を醸す」
お燗酒の準備あり!温かい「魂」もいただきました。だって16BYだもん。
気になったかまぼこがコレ↓
「無添加 純米仕立て」
麻善蒲鉾さんの製品です。
「いしり仕立て」に、かわいい鯛もある。
各メーカーいろいろです。
チーズ入、黒豆入、イカの形とカラフルでPOP
イチゴにバナナにスイカに…もぅ、なんでもあるっ。
株式会社上久さんの『冷凍もみもみすり身』。とび魚入と甘えび入の2種類を試食販売。
HPより。北陸(富山・石川)で水揚げされたとび魚と富山湾のあじ、フクラギをブレンドした上久お薦めの地魚すり身です。鮮度の良い地魚を使っているので、上久では水晒し(魚の肉を水で洗って、弾力を強化する作業)をしません。とび魚のうまみがしっかり残った、ロングランのファンが多い一品です。冷凍のまま、保存して、ご使用になる直前に流水で解凍してください。冷凍だからこそ、作りたての味がよみがえります。*2002年度水産庁長官賞受賞商品*
ホットプレートに湯をはって、そこに袋から直接ぽとぽとひとくち団子で落とし、試食を。なるほどこれは便利かも。2種類4パック特別価格の1200円というので購入。*上久さんへ。HPのつくりがちょっとわかりにくいかも。○企業紹介
満寿泉さん。ここは安定した酒質のきれいな美酒揃い。
オーク樽で寝かせた「SUPECIAL」も定番。おいしい!
*****
日本酒だけのイベント、かまぼこだけのイベントではお客さんは限られます。ですが、2つがあわさると!強みがでますね。販売も自分たちが行うのもいい。隣の店舗の売れ行き具合も手に取るようにわかる。売れないのはすべて自己責任。各店に冷蔵庫を準備するのは大変だったようですが、いいイベントでした。1部と2部に分かれ、各回350名×2の700名。
富山の細工かまぼこ。富士山も鶴、亀もいます。色はすごいけど、ああ、めでたや。
○いきいき富山館
次世代の日本酒を醸せ!2010
December 30, 2010若手の夜明け 次世代の日本酒を醸せ!
「次世代を担う全国の若き蔵元が渋谷に大集合!サムライ達が熱き想いと情熱で醸した極上の日本酒をお披露目いたします!」と萩の鶴の佐藤曜平さんから案内がありました。2007年から続くこの会
2008.9月のブログ
2010.4月ブログ
今年秋の会場は渋谷シダックスホールで、1部、2部、3部という長丁場!それだけお客さんが増えたということ。継続は力なり!
頼もしいプリンスたちが繰り広げる日本酒の会だけに、参加者も蔵元同様・若手中心というのも頼もしい限り。
上の写真は、秋田のプリンス・福禄寿酒造の渡邊康衛さん。手に持つフライヤーはNEXT5の紹介(このお酒、無事12月24日にいただきましたよ!スリムでおしゃれなデザインボトル、ぎゅっと5蔵の要素がつまったフレッシュフルなおいしさ。秋田のnew★star蔵が結集といういい企画でした)
○秋田・NEXT5!
一白水成の意味は「白」い米と「水」から「成」る「一」番旨い酒=「一白水成」!
そして、注目株↓滋賀 七本鎗・蔵元の冨田泰伸さん
この笑顔にファン多し!日本酒の醸造プロセスをデザインした Tシャツが大人気。日本酒を広めるにはおしゃれグッズも重要。
山和の伊藤大祐さん。味わいきれいスリム系。蔵元と一緒!
楯の川酒造の佐藤淳平さんとそのファミリー。2010年10月5日から純米大吟醸だけの造りを開始!! つい先日、mus musでお会いしました〜。
高知県の文佳人さん。
土佐山田町にあるお蔵さんです。
サッカー系のお酒も。ニッコリ系の蔵元男子には幸せ感あり(笑)
日本酒=暗い、臭い、まずい、ダサイのイメージ、蔵元から払拭を! そんな味のお酒つくっていない!は見た目からも宣言できます。
白隠正宗の高嶋くん。今年は彼とたくさん会いました。お酒のセンスもいいし、落語にも超詳しい。話しがなにかと面白い。
福島の磐城壽さんと松崎晴雄先生!
Fishermen’s toast?
海の男酒!お燗で勝負!いいな〜★ ん? 土耕ん醸?!
そして「日輪田」を醸造する萩の鶴の佐藤くん。会終了のアナウンス中。おつかれさまでした!
最近とっても酒質がよくなったと評判!
人生の春も近し?!ぷぷ
参加蔵元
■青森 陸奥八仙 ■宮城 日輪田 ■宮城 山和
■秋田 一白水成 ■山形 楯野川 ■福島 写楽
■福島 磐城壽 ■茨城 百歳 ■栃木 大那
■群馬 町田酒造 ■神奈川 相模灘 ■長野 澤の花
■静岡 白隠正宗 ■滋賀 七本鎗 ■和歌山 紀土
■高知 文佳人 ■大分 豊潤 ■大分 ちえびじん etc.
次回も楽しみにしています。
日程決まったら早めに教えてほしいです。佐藤くんへ。
終了後、お腹ぺこぺこ。お酒を飲むと塩気のきいたつゆが飲みたくなります。一緒になった松崎夫妻と渋谷の町へGO
薬膳系中華料理で小鍋+α
鍋の具、麺各種。これは面白かった。マネしようっと。
深雪嬢誕生日は日本酒で
December 30, 2010南蔵商店さんの帰り、知多武豊駅から名鉄で名古屋へ出て新幹線へ。すると雨がざあざあ降ってきた。この夜は比留間深雪嬢の誕生日で某居酒屋を貸し切り企画。
比留間さん=通称ひるちゃん。この店を教えてくれたのはD出版社の柳紀久夫さん「宝もののような店をみつけた!」と、それはもったいぶって(ホントは教えたくてウズウズニヤケ顔状態)に連れてきてもらってから、はや12年。ひるちゃんにとっては実家のような存在。
うん年○歳へのお祝いの言葉をヴァン シュール ヴァンの篠原さんにいただきました。そして本人が新しい歳の豊富を。
お祝いメッセージを言う典子さん、一徳さん。「落語の合間にこっそり飲もうとした比留間さんのお酒がふいて、数席先まで栓が飛んで行って〜」と典子さん。酒にまつわる武勇伝が一杯!
(左)さとみようこさん。(右)松崎晴雄先生。酒人生が長いと思いでもたっぷり。
アシェット婦人画報野々山豊純さん、鳥取県庁の浅見さんは倉吉の美人水を持参「さらに磨きをかけてください」
そしてごちそうは!
レイコさんが手にしたメインディッシュの大皿。一面真っ白と思いきや、ひるちゃん大好物のタコ!お祝いタコしゃぶ!!
「年の数だけ食べてください」一皿で足りる!?
わいのわいのテーブル。富久長・美穂さんの妹さんも〜。
辨天娘の陽子さんも〜! スパイラル親子とおかあさんも〜。平均年齢下がったど。
S親子で挨拶。(右)P・Pのエリザベスさん、JANさんと勇人くん。
合間にいろんなリクエストに答えて燗酒するとおるさん。睡龍登場!
坂戸屋の武笠さんご夫妻。ひるちゃん、おかあさん、とおるさん身長が左から順に右肩上がり。
幹事役・博樹さん。そしてやまよ(ひるちゃんと知り合って22年になりました。っていくつよ)
後半戦スパイラルくんがお酒を選びにやってきました。彼は濃い酒、特に凱陣と神亀が大好き。なにせ子供の名前は凱陣からつけたという。
選んだのは奥播磨雄町六割五分磨き。14BY
白影泉山田錦五割五分磨き。14BY
はなぶさあらばしり生原酒。14BY
お燗酒で。するする。どうぞ〜。
総勢30人。各種一升瓶が楽しく空きましたとさ。お祝い事は日本酒です。やっぱりね! 1回の宴席が日本酒を、いえ、日本の田んぼを救う!(かもしれない)
よく食べ、よく飲み、よく笑い。撮影 by nomyさん
誰もへべれけになっていないのがオソロシイ…。類は友を呼ぶお祝い会でした。
醸造半島・南蔵商店さん
December 29, 2010澤田酒造の澤田郁子さんが一押し!の豆味噌が南蔵商店さんの3年もの。この蔵へ連れて行っていただきました。
豆味噌とは麦や米を使わず、大豆と塩だけで仕込む中京圏独特の味噌です。カカオのような香ばしい風味があり、うまみが濃いのが特徴。南蔵商店では木桶で3年間熟成。郁子さんいわく「そのままでお酒にあうんです。煮込む料理に向くので、味噌おでんや大根の抜き菜の味噌炊きなど、なんでもこの味噌なんですよ(笑)」
↑写真説明=豆味噌は、麹と塩水、まき塩を入れて踏み固める作業を繰り返した後、重石をのせる。蒸し暑い夏と乾いた冬の寒さを2回越すことで、うまみと風味が増すという。
豆味噌が熟成中の木桶。
海外の自然食品店へ輸出もしている南蔵商店さん。有機JAS認定の商品もあり。
こちらは、たまりの桶。にじんだ部分がなんともおいしそう〜!
「たまりませんから、たまりかも…」とオジさんギャグを心の中で叫ぶ。
南蔵商店当主、青木弥右ェ門さんです!
以下はaff原稿+αより
●古き道具に味わいが宿る
南蔵の名は本家の南に蔵を建てたから」と笑うのは南蔵商店当主、青木弥右ェ門さん。最盛期は蔵の数が多く、差別化のために屋号が必要で、それがそのまま店名になったという。
蔵には100年前の木桶が並ぶ。その桶でみそとたまり醤油を仕込むが、どちらも原料は大豆と塩。最近は味の評判に加え、小麦アレルギーの人にもいいと、国内外から注文が増えた。
アメリカから毎年、ユダヤ教のラビが視察にくるという。「この場は生きている!」と喜んで帰るのだとか。おだやか〜な空気。いろんな菌さまたちがウヨウヨ楽しく生きているまさに心地いい空間です。
こちらは新しい桶。最近はいい竹が手に入らず、タガは鉄で締めているそうです。
重石になる石たちがゴロゴロ待機中。安定よく、運びやすく、重ねやすそうです。
買って帰った豆たまり2種。「つれそい」と「なじみ」。その差とは!?
↑なんだそうです。
原材料だけ見ても違いはわかりません〜。
商品説明です。しかとお読みくださいませ。
たまりを使ったおせんべいがとってもおいしかった!ですが、あっというまに食べてしまって写真がありませんべい(←よせっ)
まさに日本の宝!というべき南蔵商店さん。たまりも豆味噌もとってもおいしい。豆味噌は完璧に熟成されているせいかそのままで美味。煮込む料理に向くのも嬉しい。とはいえ、アメリカ人はどうやって食べるのか? 青木さんにたずねると、味噌汁の他、パンに塗って食べるという(見たわけではないという)。ふうむ、今度やってみよう! 練りゴマと混ぜたらいいのかも。
澤田郁子さんが酒の肴にこの豆味噌をあわせてくれたことから、この素晴らしい味噌とたまりに出会うことができました! 発酵から発酵へ素晴らしいつながりに感謝でいっぱい★
南蔵商店(株)
愛知県知多郡武豊町里中58
TEL.0569-73-0046
http://www.minamigura.com/
醸造半島・澤田酒造さん
December 29, 2010
蔵元さんとの出会い方はさまざま。白老醸造元・澤田酒造の澤田郁子さんとは『女性蔵人の会』この会は酒に合う一品を蔵元が用意する趣向で、郁子さんは長期熟成した南蔵商店の豆みそを持参。大豆も塩もまともな原料を使った木桶2年熟成もので味わい満点!これにきゃらぶきの佃煮と焼き海苔というシブい組み合わせ!なぜこれを選んだか、聞けば聞くほど頷くことばかり。すっかり郁子さんに惚れて♥しまったというわけです(笑)
発酵を追求する酒蔵は同じ発酵である調味料にこだわる人も多いです。酒だけがよくて醤油や味噌や酢は何でもいいなんてありえないですからね。ですが、そうでもない〜!?蔵関係者がいるのも事実。
酒は酒のみにあらずで、同じ口に入るものは皆な同じと思います。酒がよく、調味料がよく、野菜がよく…。それが揃えば、塩茹でした青菜に醤油たらりで、幸せな晩酌に!
その後日、郁子さんにお話を聞く機会があり、ビックリしたのは「こしきを新調」したこと!
そして梅酒へのこだわりです(この話も大感動★これは後日また!ダイジェストに言うと江戸時代の文献を手がかりにした古式製法で灰が秘密。灰は濾過に使うのではありませんよ。だから低糖にでき、しかも使う糖は北海道産原料という)
さて、その「こしき」、漢字で書くと「甑」
affで取材させてもらいました。以下aff記事より
高温の蒸気にさらされる甑は耐久性が求められ、技術的にも難しく、桶作りとは材料の木から組立方まで異なり値段も高い。甑の注文は減り、跡継ぎは不在。甑職人は絶滅寸前という。
澤田酒造(=通称・北蔵)が甑を8年前に新調した時の職人・石川喜一さんは当時95才。体力仕事は難しい年齢だが、喜一さんは車で40分の道のりを自転車で颯爽と現れ、陣頭指揮を取りテキパキとやりのけたという(残念ながら4年前に他界)。
これがその甑です。蔵主・澤田研一さん。身長が高いです。157cmが入ると大きさがより分かる!?
年に1度、蔵開放をしている澤田酒造。来場者に分かりやすいようにと澤田さんが書いた説明文。蔵内の各所にあり。わかりやすい!
研一さん、農大出身。
お邪魔したのは10月30日。蔵人せっせとお掃除中。
蔵のあちこちに木製道具が。待機中の麹蓋。
木の道具を大事にしていますが、木製の手作り道具は、当然お高い。「道具のために働いているみたいで」と苦笑する郁子さん。
とはいえ、使う事、作る事でしかこの技術を残すことはできません。
甑を新調したさいは、たくさんの技術者が勉強にこられたそうです。甑専用のカーブ定規など「甑」製作のためだけに使われる道具もあり「この技術がなくなってしまうのは本当に残念」と澤田夫妻。
「喜一さんの甑は高温で米を蒸しても、ほんのり温かい。断熱性が高く、余分な水分を吸うため外硬内軟の理想の蒸し米ができるのです」と研一さん。
ひんやりした蔵内。
もろみの経過がわかる写真つき説明文も。単独のタンクを見ても素人にはわからないので助かります。
木製の床にビニールを貼った部屋もあり。
ちょっとビビる急階段(汗)
熟成酒が多い澤田酒造。アップリケされたキュートなのぼり!
研一さんいわく「知多半島は醸造半島なんです!」
「中部国際空港セントレアに近い知多半島は、海運の便が良く、江戸時代から醸造業が盛んでした。最盛期には200以上の酒蔵に、酢、たまり醤油、みそ蔵と醸造蔵が勢揃いしたのです。数こそ激減したものの、伝統製法にこだわる蔵が今も残ります」
お庭には常滑焼きを象徴する大きな水かめが。
じつは澤田酒造さん、週に1度だけ食と酒が楽しめる場も設けています。
その名も「常滑屋」。研一さんと郁子さん、六代目の薫さん。
蔵で使っていた木材も多用。常滑焼きに地の魚など。
お刺身醤油はたまり、豆味噌を生かした料理。たまり、豆味噌は南蔵商店製。販売も。
噂の梅酒です。土管の椅子!
セントレア開港記念につくられた「夜間飛行」ぷぷぷなネーミングの純米大吟醸3年古酒。
お酒のメニューと常滑屋のマダム!
「知多半島は伊勢湾から魚介類が上がり、料理を盛る常滑焼きがあり、発酵食品すべてが揃う。まさにおいしい半島なんです!」
__________________
aff お宝!日本の「郷土」食 6 [愛知県知多半島]
昔ながらの道具で醸す 醸造半島・知多の熟成豆みそと純米酒
●おまけ。
皮のおいしさに感動!ご当地饅頭
澤田酒造さんで出していただいた酒饅頭です。
ご近所、稲垣屋製菓舗謹製の「酒素(さけもと)饅頭」。ふわ〜んとお酒のいい香り。やわらかもっちりの皮が美味! なんでもどぶろく免許を持った饅頭屋さんなのだそう。だから、生地が違う!
じつは甘いあんこが苦手なので、失礼と思いつつ郁子さんに「皮だけ(もっと)食べたいです(笑)」と言ったら「あら、うちの娘と同じこという(爆)」薫さんも甘いの苦手なんだそう。
それくらい皮がおいしい! さすが醸造半島のお饅頭★
常滑焼きの狸さん。
石川喜一さん95歳。遺作の甑
民宿北川ふたたび
December 28, 2010海の博物館のあと、この日の宿「民宿北川」へ。すると北川さん「近所の知合いが、今日は炭焼きしとるでな。見に行こで」ということに。ゴーッと燃え盛る炎!真っ赤っかに焼かれたウバメガシ!吸い込まれるようです。
大変な熱気。顔が焼けそうなほど熱い!
北川さんが「その棒さわってみ」とニヤニヤ。……。その手にはのりまへんで。
アツアツを灰に埋めて冷まします。
これが焼く前のウバメガシ。炭になると4分の1に縮むそうです。
そしてその炭を使って、民宿北川で炭火焼をしてくれました。
もちろん漁師・北川聡!自慢の魚介類もどどどーんと。
伊勢エビだって
サザエだって、手まり寿司だって。
自作の疑似餌。元は動物の歯だったり!? オトコキタガワ、工夫するのが腕の見せ所!だそうですわ。
牡蠣は焼いたり、フライに!
仲良しの上野さんご夫妻。そして北川さんご夫妻。来年、東京で会えます!
●2011年1月17日から28日まで丸の内ハウスで『まるごと まるみえ まるのうち 美し国、三重』フェアが開催。期間中の25日(火曜日)の19時から『しょっからセミナー』あり! 私が司会で北川さんに郷土の発酵保存食、しょっからの謎を聴くという趣向。奥さんは現役の海女さんですので、そのコスチュームで登場を願う!というのも交渉(笑)企画中。
●『aff 』で紹介した民宿北川
これに、会える!
三重・海の博物館
December 27, 2010斎宮歴史博物館のあと、海の博物館へ
海女さんの手ぬぐいに描かれたこの2つのマークは「セーマンドーマン」という魔除け!
海の博物館、野村氏が受けた取材記事です。
へ〜〜〜〜〜っ! 知りませんでした!
現代、海女さんの中で生きる、魔除けの字。
その他にも現代アートのような展示がいっぱいの広大な博物館。
シュール!
なるほどよくわかります。
鮑を取る↓ライブビデオを見て感動しました。
息ぎりぎりまでがんばって、冷たい海から運ぶ鮑。高くて当たり前です。これからはもっとありがたい気持ちでいただくことを決意。
蛸壺いろいろ。イイダコ用のミニ蛸壺が超かわいい!
ウナギバサミ。ぬるぬるすべりますもんね。
なるほどなコトワザ。ビクを覗けと。ほぉ。
鰹節やさんの模型
煮干しの天日風景
ノシアワビの切り方は3種類。
小学生の見学が多いようですが、大人もモチロン楽しめます。
海の博物館
三重県鳥羽市浦村町大吉1731-68
0599-32-6006
三重・斎宮歴史博物館
December 27, 2010斎宮(さいくう)歴史博物館へ
10月27日まだ空が明けきってない早朝、東京を出発。
ビューン。新幹線で名古屋。近鉄に乗り換え
三重に入る頃には太陽がのぼってました。松阪駅から車で30分。
到着しました!ここが斎宮歴史博物館です。こちらの建物じつは!
1本も杭を打ち込まず建築しているという。↑建物下にこんなに遺跡があるという。
HPより
斎宮は、天皇の代わりに伊勢神宮に仕えた未婚の皇女「斎王(さいおう)」の宮殿が置かれたところです。三重県多気郡明和町にある斎宮跡がその遺跡で、昭和54年(1979)に約137ヘクタールの範囲が国の史跡に指定されました。
斎宮歴史博物館は、昭和45年(1970)以来継続的に進められている発掘調査や研究の成果に基づき、斎宮の歴史を紹介するため、平成元年 (1989)10月に史跡の一角に開館した県立のテーマ博物館です。建物は、地下の遺跡を傷めないように特別な工法で建てられています。
ご案内は斎宮歴史博物館学芸員の榎村寛之さんです。はるか昔の歴史ですが、現代の事柄に置き換えてわかりやすく説明してくださいました。 榎村さんは『伊勢斎宮の歴史と文化』『伊勢斎宮と斎王―祈りをささげた皇女たち (塙選書)』など著書も多数。歴史以外、妖怪から何から何まで詳しい!
天皇に代わり、伊勢神宮に仕えた未婚の皇女「斎王」。その宮殿を再現した展示。
さいくうとは?
各地から貢ぎ物が届いたそうです。
「結構おいしい暮らしをしていたのではと思います(笑)」と榎村さん。
斎宮内では独特の言葉が多かったようです。伊勢神宮へのおつとめの合間、斎王はひらがなを楽しんだりも。
興味深かったのは「食」に関して。韓国の影響が随所にみられます。
銀器に山高く盛りつけるスタイルはまさに。
ここに書かれているように、この頃の食事は味をつけることはせず、酒、酢、ひしお、塩を適度にブレンドして食べていたとか。
鮑です! 展示物いろいろあり。
意味深い記号が入った器!
お宝ザクザク。ぜひ現物を見に斎宮歴史博物館まで! 歴史の結びつきから意外な事実がわかります。
こんなに出土したという器!
↑この時代に青磁のお椀が?
↓こんなに広かったの? という斎宮、再現模型。大きなひとつの町です。
しかもその足下は
現代の空撮がはめ込まれています。ここがこうなって…がよくわかります。
こんにちは。等身大、斎王のお人形さん。
館内には喫茶ルインズあり。
懐かしのナポリタンあり。
またお隣には地元多気郡明和町の名産品を扱う売店も。
手書きPOP、コピーに工夫が。
海藻やらうどんやらを販売。
購入した「きせいちゃん米せんべい」原材料はシンプルに米、塩、黒砂糖のみ。椎茸は入っていないものの、なぜか椎茸くんが作っている風のイラストが。はて
_________________
斎宮歴史博物館
三重県多気郡明和町竹川503
TEL0596-52-3800(代)
ゆく年くる年酒 今朝しぼり
December 26, 2010丸本酒造さんから届いたどっか〜んと明るいニッポンの「ゆく年くる年」が描かれたカラフルパッケージ。クリスマスに負けてませんっね、われらが日本のお正月。
中身は山田錦100%の純米大吟醸。「今朝しぼり」というだけあって、しぼりたてを濾過せず、熱殺菌せず、そのまま素早く瓶詰めし、その日のうちに宅急便にのせるという企画商品。蔵直ならではの新鮮。爽やかティストでした。すでにsold outだそうです。景気よござんすね!